Bass player's albums

Harish Raghavan / In Tense / 2022
ハリシュ・ラガヴァン / イン・テンス

名盤の影にラガヴァンあり。現代ジャズ最重要ベーシストの2ndアルバム!
Where there is Raghavan, there is a masterpiece. The second album by the most important bassist of contemporary jazz!

Harish Raghavan / In Tense / 2022
ハリシュ・ラガヴァン / イン・テンス

Bass, Composed By, Producer – Harish Raghavan
Drums – Eric Harland
Guitar – Charles Altura
Vibraphone, Marimba – Joel Ross
Tenor saxophone, electric wind instrument, bass clarinet – Morgan Guerin

きょうは、最近のエッジの効いたヤツいってみよう。
2022年リリース、ベーシストのハリシュ・ラガヴァンの2ndリーダーアルバム。

3年前のファースト・アルバムも尖ってたけど、今度のも力入ってる。
ファーストからは、メンバーが変化していて、
変わらなかったのは、ヴィブラフォンのジョエル・ロスだけ。
つまりは、2人がサウンドの核ということなのかな。

1曲目から驚かされる。
揺蕩うような美しいバラード。
そこへマックスなボリュームで被せられるアコースティックのベースソロ。

でも嫌み(よく早弾き系ベーシストにあるベース前面サウンド)は無く、
むしろ驚きとともに心地いい。

2曲目以降も、ラガヴァンらしい難解なベース・ライン。
まったく付いていけないけど、
メンバー間のインタープレイは、心地よいし、カッコいい。

今回、ドラムがエリック・ハーランドで、
代名詞のハイピッチなチューニングが、ビシビシ決まってる。
彼のドラムでなかったら、まったく別なサウンドになってるだろう。
最も年長(76年生まれ、最も年少なのはゲリンで98年生まれ)なハーランドが、
要な存在として、ここにいること自体ファンとしてはうれしい。

ハーランドとラガヴァンの対話。
あるいは、ジョエル・ロスの絡み。
ギター、チャールズ・アルトゥラのつくり出す空間。
そして、シンセも入ってるかと思いきや電子音まで駆使するモーガン・ゲリンのサックス。

それぞれが一体となってつくり出す聴いたことないようなアンサンブル。
インド系のラガヴァンの持つオリジナリティが、
東洋的とも従来のジャズとも言えない独自の世界を作ってる。

ラスト曲の異様なテンションに向かってひた走る狂気の集団。
全6曲33分は短めだけど、このくらいが集中力の持続するちょうどいい長さかも。

リーダー・アルバムは、2枚だけど、ラガヴァン参加のアルバムは、名盤揃い
ハリシュ・ラガヴァン&ジョエル・ロスは、現代ジャズ最重要人物だ。

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