Piano Trio

Jean-Philippe Viret / Considerations / 2001
ジャン=フィリップ・ヴィレ / コンシダレーションズ / No.4194

フランスのベーシスト、ジャン=フィリップ・ヴィレのピアノトリオ、2001年のデヴューアルバムにしてヨーロピアン・ジャズの最高峰。
French bassist Jean-Philippe Viret’s piano trio, 2001 debut album, is the pinnacle of European jazz.

Jean-Philippe Viret / Considerations / 2001

Bass – Jean-Philippe Viret
Drums – Antoine Banville
Piano – Edouard Ferlet
Composed By – Antoine Banville (Tracks: 3), Edouard Ferlet (Tracks: 2, 5, 8), Jean-Philippe Viret (Tracks: 1, 4, 6, 7)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Abstract / アブストラクト度 ☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆

きのうは、フレンチ・ジャズの新星ということでアーノウ・ドルメンを紹介したけど、じゃあフランスで活躍してるミュージシャンって誰 ?!と問われても、あまり多くは思い浮かばない。

イブラヒム・マーロフ、クリストフ・シャソール、サイモン・ムリエ、
ミシェル・ペトルチアーニもいたか!って、
でも出身地なのか活躍地なのかさえよく区別がついていない。

そして、このトリオを思いだした。

初めて聴いたとき、これがヨーロピアン・ジャズか〜と妙に納得したのを憶えてる。
ジャン=フィリップ・ヴィレ・トリオの2001年のデヴュー・アルバム。

その昔、たしか澤野工房コーナの試聴機で聴いた気がする。
「甘いだけのトリオだろ」というオイラの偏見が、木っ端微塵に吹っ飛んだのを今でも憶えてる。その頃は、思えばフランスはおろか北欧もUKもイタリアもろくすっぽ聴いたことがなかった。テクノロジーに感謝だ。

さて、メンバーはベーシストでリーダーのジャン=フィリップ・ヴィレ。
ピアノがエドゥアール・フェルレ、
ドラムがアントワン・バンヴィーユという3人。

ガチで、丁々発止のインタープレイ。
3人が3人とも、おそるべき力量の持ち主で、
完全に3人のオリジナルな世界を形作っている。

クラシックを基盤にしたヨーロッパらしさ、知性の香りはプンプンするけど、
それだけにとどまらず、時に野性的、奔放なほとばしりが見え隠れし、
フリーに近づくような瞬間さえ多々あって興奮する。

これぞピアノ・トリオの最高峰と呼べるような高次にバランスの取れたユニット。

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