Piano Trio

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Magnus Öström / マグヌス・オストロム / No,002

滅多に他人を褒めない、あのキース・ジャレットが絶賛した e.s.t.!
Keith Jarrett, who rarely praises others, praised e.s.t.!

e.s.t. / Tuesday Wonderland / 2006年
イー・エス・ティ / チューズデイ・ワンダーランド

Piano, Keyboards – Esbjörn Svensson
Bass – Dan Berglund
Drums, Percussion – Magnus Öström
Written-By, Performer, Producer – e.s.t.

本日は、現代ジャズドラマー列伝 ≪ マグヌス・オストロムの巻 ≫ 第2弾!
e.s.t. 2006年の作品。

このアルバムは、特にオイラも好きな一枚。
理由は簡単、6曲目 “ Dolores In a Shoestand ” が好きだから。

e.s.t.に限らず、現代あるいは2000年以降のジャズ、
いやジャズに限らず、オルタナティブというか、
ポピュラーミュージック全般というか、内省的なものが多い。
時代性なのか。

内省的、シリアスあるいはダークネスなテーマや曲調。
ザクッとまとめてレディオヘッド的なものとでも言おうか。

それは、それでもちろんいい。オイラも大好き。
でも、飽きっぽいオイラとしては緩急つけてほしい。

このアルバムのように曲調の異なる攻めで振り回されるのが好みだ。
そして“ Dolores In a Shoestand ” での “ 歓喜 ” 。

そうこの曲は、E.S.T. の中でも珍しく明るくて楽しい曲。
いろいろな曲想があってこそ“ 歓喜 ” も活きてくる。

明るいだけでは、ウソっぽい。
暗いだけでも、どんより。

このアルバムに溢れるバラエティと絶妙なバランス。
傑作!

Magnus Öström / マグヌス・オストロム
– 1965年、スウェーデン、ヴェストマンランド州ヴェステロース生まれ –

マグヌス・オストロムは、芸術家を両親に持ち、ジミ・ヘンドリックス、ディープ・パープル、オールマン・ブラザーズ、レイナード・スキナードといった兄の音楽的指向に影響を受けて育った。8歳の時に初めてドラムセットを手にし、すぐに後にe.s.t.を組むこととなる友人でピアニストのエスビョルン・スヴェンソと音楽を演奏するようになる。1981年からヴェステロース市の音楽文法学校に通い、スヴェンソン・トリオで演奏する。ストックホルムの音楽アカデミーで学ぶとともに地元の様々なバンドで演奏し、1987年から1992年までは、歌手モニカ・ボルフォースのバンドのメンバーとして活躍した。1989年からはスヴェンソンと活動を共にし、彼の事故死までともにe.s.t.で活躍。
絵筆を振るうように自由に、しかもこの上なく美しい彩りで空間を埋めてゆくスティック捌き。打ち込みとも思えるような正確さで常に変化し続ける即興性、クールな疾走感が持ち味。スウェーデン・ジャズを世界に知らしめた立役者。

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