Bass player's albums

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Magnus Öström / マグヌス・オストロム / No.007

ラーシュ・ダニエルソンの生みだしたヨーロピアン・ジャズを代表するスタイル、それが「リベレット」!
Lars Danielsson created a style of European jazz that is representative of European jazz: “Liberetto”!

Lars Danielsson / Liberetto II / 2014年
ラーシュ・ダニエルソン / リベレット II

Bass, Cello, Piano (tracks: 1, 3, 9) – Lars Danielsson
Drums, Percussion, Electronics – Magnus Öström
Guitar – John Parricelli
Piano, Electric Piano – Tigran
[Guest]
Guitar – Dominic Miller (tracks: 1)
Trumpet – Mathias Eick
Voice – Cæcilie Norby (tracks: 12)
Percussion, Vocals, Guest – Zohar Fresco (tracks: 9)


本日も昨日に続き、現代ジャズドラマー列伝 ≪ マグヌス・オストロムの巻 ≫。

このアルバムは、昨日紹介した「 リベレット」の2作目。
北欧スウェーデンを代表するベース・チェロ奏者、ラーシュ・ダニエルソン2014年の作品。

ベースのラーシュ・ダニエルソンに、
ドラムは、マグヌス・オストロムで、
ギターが、ジョン・パリチェッリ。
ピアノが、ティグラン・ハマシアン。

今回のアルバムは、トランペットのアルヴェ・ヘンリクセンが外れ、
代わりにゲストとして、
ノルウェーのトランペッター、マティアス・アイク、
アルゼンチン出身のギタリスト、ドミニク・ミラー、
デンマークのシンガー、セシリア・ノービー、
イスラエルのパーカッショニスト、ゾハール・フレスコが参加して彩りを添えている。

しかし、いずれもあくまでゲストな扱い。
前作のような楽曲スタイルは、変わっていない。

そもそも、「リベレット」 とは、
オペラや叙情主義を示す「リブレット」と、
ジャズの基本でもある即興の自由を表すラテン語「リベ」を合わせた造語。
クラシック音楽とジャズとが、
ダニエルソンの音楽スタイルの2つの軸であることを端的に示した言葉だ。

構造美を感じさせながらも、ジャズの躍動が見え隠れし、
北欧のフォークロア的哀愁とセンチメンタリズムが交差する。

まさしくジャズの部分の躍動を担うオストロムのドラミングの妙。
東欧らしいメロディで語るハマシアンのピアノの魅力。
北欧からラテンまでをつなぐフォークロアなパリチェッリのギター。
各自の役割を力図よくも美しいベース・ラインで繋ぎ織りなすダニエルソンの手腕。

唯一無二の音楽「リベレット」は、ヨーロピアン・ジャズを代表するスタイルと言える。

RELATED POST