Ari Hoenig

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Ari Hoenig / アリ・ホーニグ / No,003

アリ・ホーニグの魅力爆発、エレクトロ・ミニマム・ファンク!
Ari Hoenig’s charm explodes, electro minimal funk!

Diego Barber, Hugo Cipres / 411 / 2013
ディエゴ・バーバー, ウーゴ・シプレス / 411

Electric Guitar, Classical Guitar, Bass, Producer, Recorded By – Diego Barber
DJ Mix, Producer, Recorded By, Mixed By – Hugo Cipres
Double Bass – Johannes Weidenmueller
Drums – Ari Hoenig
Tenor Saxophone, Electronic Wind Instrument – Seamus Blake

≪ 現代ジャズドラマー列伝・アリ・ホーニグの巻 ≫ 第3弾は、異色作、おもろいよ!
2013年リリースの作品。
ギタリスト、ディエゴ・バーバーとDJであるウーゴ・シプレスの共作。

ディエゴ・バーバーは、クラシカルな空気を感じさせるギタリスト。
それと、エレクトロなDJウーゴ・シプレスの組みあわせ。

そこへドラム、アリ・ホーニグ、
ベース、ヨハネス・ワイデンミューラー、
サックスのシーマスブレイクと言う組み合わせだ。

1曲目とか聴くかぎり、絶対にギタリストの作品とは思えない。
エレクトロというか、ビート・ミュージックというか、
ミニマル・ミュージックのようでありながらアンビエントな空気も感じさせるファンク、とでも言おうか。

ただ、エレクトロに絡むホーニグのドラムや
ワイデンミューラーのベースや、
シーマスブレイクのサックスが、全くジャズ仕様なところが斬新だ。

もうリズムがメインだから、ほぼアリ・ホーニグが主役みたいなもんで、
ループやリフに対するホーニグの対処というか反応を追っかけてるだけで、じつに楽しい。
抑制しつつも独自のグルーヴというか手数をすり込んでゆく。

ヒップホップとジャズ、
あるいはR&Bとジャズの融合的な音楽は多いけど、
こう言うアプローチは、有りそうで無い。
UKものともひと味もふた味も違う、このスタンス。

もっと続編的な作品を発表してほしいな。
自然とカラダが揺れること請け合い、アリ・ホーニグの魅力満載な必聴盤!

Ari Hoening / アリ・ホーニグ
– 1973年、ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ –

父親は指揮者でクラシック歌手、母親はバイオリニストでピアニスト。6歳のときからバイオリンとピアノを習い始めた。12歳でドラムを始め14歳の時には地元のクラブで若いジャズミュージシャンたちと腕を磨く。フィラデルフィアの高校に進学し、そこで音楽理論や楽器演奏の技術を学び、卒業後NYへ。
メンバーと調和しながらも複雑なリズム、高度なコンビネーションを難なくこなし、誰よりもエモーショナルなプレイスタイルでグループを牽引し、聴衆を虜にする。また、マレットあるいは手や肘を使ったミュート&ベント奏法(トーキングドラムというか、ドラムでメロディを歌う奏法)を得意としており、さまざまな表情を見せるドラミングは圧巻。
数多くのレコーディングに参加し、自身のリーダーとしての作品も精力的にリリース。また教育活動にも力を注いでいる。その高い演奏技術や独自のプレイスタイルによって、現代ジャズシーンで非常に重要な存在である。

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