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オイラのジャズ遍歴、あるいはジャズという海を彷徨った30年 / No.0000

Jaco Pastorius / Jaco Pastorius / 1976年
ジャコ・パストリアス / ジャコ・パストリアスの肖像

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オイラは、ジャズファンだ。
かれこれ 30年以上も聴いてきたことになる。
じゃあ、めっちゃ詳しいんでしょと思われがちだけど、そうでもない。

ジャズに出会ったのは東京に暮らしていた学生時代のことだった。
東京在住時にジャコ・パストリアス・オーケストラや、復活後のマイルス・デイヴィスのライブにいったと言えば時代が大体分かると思う。

貧乏学生だったオイラは、そうそうレコードとか買えなかった(CDが誕生したのはハタチの時だった)。
近所のレンタルレコードにはジャズのレコードは、ほとんどなかったのでジャズを聴くのは、もっぱらジャズ喫茶が中心。

ジャズ喫茶では、いまかかってるレコードのジャケットを持ってきてライナーとか読むことは出来ない。だから、タイトルくらいは分かっても、詳しい情報が得られない。
ジャケによっては、演奏者の名前くらいわ分かったりするけど、ミュージシャンの音楽的系譜だとか経歴とかアルバム誕生の経緯とかコアな情報は、当然ながらまったく入ってこない。
一応、リクエストは出来るが、そうそう聴きたいアルバムだけ聴けるわけでもない。
つまり、そこでは音楽的な繋がり・拡がりまでは、なかなか得られないのだ。
たまたま、流れるジャズを楽しむのみ。
珈琲一杯、あるいはビールの小瓶一本で粘れる時間のみのジャズ有線のようなものだ。
音はデカいけど。

つまり、ジャズという音楽を深掘りしようにも、なかなか思うにまかせないのが実情だった。
CDを購入するようになってからも、もっぱら安い輸入盤しか買わないので、英語に明るくないオイラは演奏者の名前くらいしか知ることはなかった。
もちろん、その頃はインターネットもないわけで。

卒業して鹿児島に帰って状況はさらに悪くなる。
まず、CDショップにジャズのCDは、ほとんどなかった。
あるのはビッグ・ネームなレジェンドのものくらい。

ジャズ雑誌に紹介されてる新譜のアルバムなど、ほとんど見つけることは出来なかった。
そして、ジャズ喫茶も2・3年でバタバタとなくなっていく。
さらにジャズ雑誌もどんどん先細りになって消えていった。

ほぼジャズ砂漠と化した地方都市。
たまに出張で出かける東京や福岡のCDショップで、何枚か入手するくらいのそんな生活、音楽的不毛な時代は長く続いた。

インターネットが登場しネットでCDを購入出来るようになったけど、ハズレがこわくて、そうそうポンポン購入するわけにもいかない。

仕事で行き詰まって鬱状態、音楽を聴けない時期だってけっこう長かった。

結局、興味だけはあるものの音楽的飢餓状態は、
じつは30年間ずっと続いていたのだった。

しかし、

明けない夜はない。春は、必ずいつかやってくる

2015年7月、AppleMusic がサービスを開始した。

すべてのアルバムとは、いかないまでも、かなりの数の音源が聴き放題

こんな素晴らしい時代がやってくるなんてワンダホー。
そして、Googleという情報面での強い味方もある時代だ、ビューティホー。

けれど、
25mプールでしか泳いだことのない蛙が、いきなり大海に放り出されたようなこの状態。

空白に近かった90年代から00年代、そして激変の10年以降の情報を、
戸惑いながらも懸命(というか、うれしい悲鳴)にかき集めては聴きまくっているのが最近のオイラだ。

オイラのことをジャズに詳しいヒトと勘違いして
「ジャズって何聴けばいいんですか?」と頼ってくる若き仔羊たち。

あるいは、オイラと同様に道しるべなき大海を彷徨うご同輩。

そしてなによりも、
iTunes では、聴くべきものが多すぎて、
履歴が消えると、なにが何だかワケ分からん状態に陥る自分のための備忘録、
というかアーカイブ的なものとして、このブログを活用したいと思いたった。

これ、いいね!
な、アルバムを、付随する情報とともに書き記してゆきたい。

こんかいは、弊ブログのそんな所信表明的なもの。

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