グラスパーもエレピで参加、アーロン・パークス、エリック・ハーランドが存在感をしめすテレンス・ブランチャードの名盤。
Glasper also plays on the electric piano, and Aaron Parks and Eric Harland make their presence felt on this Terence Blanchard masterpiece.
Terence Blanchard / Bounce / 2003年
テレンス・ブランチャード / バウンス
Trumpet – Terence Blanchard
Bass – Brandon Owens
Drums – Eric Harland
Guitar – Lionel Loueke (Track: 1 to 8)
Piano – Aaron Parks (Track: 1, 2, 4 to 8)
Electric Piano – Robert Glasper (Track: 2 to 6, 8)
Soprano Saxophone – Brice Winston (Track: 1 to 3, 5 to 8)
Producer – Terence Blanchard
現代ジャズドラマー列伝 ≪ エリック・ハーランドの巻 ≫ 第2弾!
きょうは、テレンス・ブランチャード、2003年の “ バウンス ” 。
メンバーはピアノがアーロン・パークス。
そして、それに加えてロバート・グラスパーがエレピを弾いている。
ベースがブランドン・オーウェンズ。
ギターが、リオネル・ルイケ、サックスはブライス・ウィンストン
そしてドラムは我らがエリック・ハーランド。
何と言ってもパークスの存在は際立っていて全編で存在感を放っている。
またグラスパーにもしっかり見せ場が用意されているけどサブ的存在。
リオネル・ルイケにいたっては1曲だけ もろルイケな曲をブランチャードが提供しているものの全体を通しては存在感は薄い。(いや、この人ほどの個性的なギターを使いこなすって相当難しそう)
もちろん、ブランチャードとウィンストンとの2管が際立つ場面は多々、2人の絡みは最高だ。
それから、ハーランドは全編にわたって持ち味発揮、特に自作の7曲目で手数炸裂。
考えてみるとテレンス・ブランチャードは、1990年のスパイク・リー監督「モ’・ベター・ブルース」サウンド・トラック以来、映画関連の仕事が多く、沢山の映画音楽を手がけている。
少々外連味がかってたりするが、
いろんなシーンに沿って楽器を使い分け楽曲を書くのが得意な人なんだろう。
各自の個性を活かした曲を書き分け、見せ場を作り育てる的な、
親分肌なところも持ち味なのかな。
ブルーノートの次代への布石とも言える内容、
いずれにしても、今となっては豪華な若きメンバーの活躍を楽しめるアルバム。
かっこいいぞブランチャード兄貴。
Eric Harland / エリック・ハーランド
– 1976年、テキサス州ヒューストン生まれ –
地元ヒューストンの有名なHigh School for the Performing and Visual Artを卒業。17歳の時にはプロとして演奏を始め、ワークショップでウィントン・マルサリスにNYで学ぶことを奨められマンハッタン音楽学校に入学、卒業後は、ヒューストン・バプティスト大学(聖書研究学部)で神学を学び、その後、牧師として叙階される。
ベティ・カーター、ジョー・ヘンダーソン、マイコイ・タイナー、マイケル・ブレッカー、テレンス・ブランチャード、ブランフォード&ウィントン・マルサリス、ウェイン・ショータなどと共演。2014-2016年シーズン、SFJAZZセンターのレジデント・アーティスティック・ディレクターを務め、現代のトッププレーヤーとしてジョシュア・レッドマン、デイヴ・ホランド、チャールズ・ロイド、ジェイソンモラン、クリスポッターらとの共演、あるいは自身のグループ「VOYAGER」での積極的な活動も評価が高い。
ハイピッチなチューニングが特長で、高速シングル・ストロークの流麗さやダイナミクスの幅広さに定評がある。彼の豊かな音楽性はソロプレイヤーやバンドの状況に素早く反応し、ピアニシモのコントロールやフレージングの速さも素晴らしい。また、彼の始めたタムの上にシンバルを乗せてたり、ハイハットにタンバリンを乗せてリズムを刻んだりする様々な試みは、いまやドラマーのトレンドとも言える。ジャズ・ドラマーとして最も多忙な1人。