Miles Davis / “ Four ” and More / No.0015
マイルス・デイヴィス / フォア・アンド・モア / 1966年
クリス・デイブ脱線編
前回、ケニー・ギャレット / スタンダード・オブ・ランゲージ で
クリスのドラムが、まるでトニー・ウィリアムスだと書いたら、
ひさびさに聴き直してみたくなった。
トニー・ウィリアムス様の降臨!
マイルス・デイヴィス / フォア・アンド・モア。
レコーディングは1964年、つまりトニー・ウィリアムス19歳の時のアルバム。
ちなみにトニーがマイルスバンドに加入したのは17歳だから、おそろしい。
まさしくアン・ファン・テリブル鬼っ子だ。
高校生がメジャーリーグですよ、それでこのプレイ。
このアルバムを初めて聴いたときの衝撃は忘れない。
なんだこのシンバル・レガート!!!
(オーセンティックなジャズ4ビートでは、チ〜ン・チキ・チ〜ン・チキとシンバルを叩くあれ)
なんだこのバスドラ。煽りまくる超攻撃的ドラミング。
ずっとドラムソロですか ?!
ハッキリ言って超迷惑&危険運転、即逮捕ですよ。
しかし、バンドメンバーが皆F1級だから大丈夫。
隊列を組んで同時代のジャズメンをブッチギリで高速をぶっ飛ばす。
番長マイルスは当然凄いけど、同じく入りたて当時24歳の若造ハービー・ハンコックのプレイがまた凄い。
息つくひまもあたえず続く演奏に、しずかに感嘆のため息が漏れる。
このアルバムで、ジャズが1段か2段上の層へ突き抜け最高到達地点を記録した。
あ、ついつい興奮した。ドラムの話だった。
この時のトニーのドラミングは、
ジャズだけじゃなくハードロックの影響を色濃く映していると言われている。
同じように、クリス・デイブはヒップ・ホップの影響を受けて育った。
でもクリスは「トニーがアイドルだった」ともハッキリ言っているらしい。
なるほど納得、ガッテンボタン3つ押し。
ジャズ演るなら当然、すべてのドラマーが聴くべき神アルバムなり。
Miles Davis:Trumpet
George Coleman:Saxophone
Herbie Hancock:Piano
Ron Carter:Bass
Tony Williams:Drums
Miles Davis – So What – ‘Four & More’ Recorded Live In Concert
Miles Davis – Four from ‘Four and More’