試験にでる現代ジャズ ≪入門編≫

試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ Vol.013
The Roy Hargrove/Christian McBride/Stephen Scott Trio / Parker’s Mood / 1995年
ロイ・ハーグローブ/クリスチャン・マクブライド/ステファン・スコット・トリオ / パーカーズ・ムード / No.3128

月曜日・新シリーズ!
ジャズって何から聴けばいいですか?」と問われること多し。

ソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサス」と答えたいのはやまやまだけど、このブログのコンセプトに従って2000年以降のアルバムという縛りで、わかりやすさ、かっこよさ、親しみやすさを第一に毎週1枚あげていきたい。
題して “ 試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ ”
(なんで試験やねん)よろしく!

試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ Vol.013

The Roy Hargrove/Christian McBride/Stephen Scott Trio / Parker’s Mood / 1995年
ロイ・ハーグローブ/クリスチャン・マクブライド/ステファン・スコット・トリオ / パーカーズ・ムード / No.3128

ビバップの神チャーリー・パーカーに、当時の若手筆頭株だった3人、ロイ・ハーグローブ、クリスチャン・マクブライド、ステファン・スコットが変則トリオで挑んだ傑作!

The Roy Hargrove/Christian McBride/Stephen Scott Trio / Parker’s Mood / 1995年

Trumpet, Flugelhorn – Roy Hargrove
Bass – Christian McBride
Piano – Stephen Scott
Written By – Charlie Parker (曲: 1 to 4, 6 to 8, 10 to 12, 14, 15)
++++++++++++++++++++++++++++++++++
JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Fantastic / ファンタジック度 ☆☆☆
Nostalgic / ノスタルジック度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Modern Contemporary / 本流回帰度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆

まず最初に謝っておきたいのは、冒頭のコーナー紹介に “ 2000年以降のアルバム ” と書いておきながら、本日のアルバムは、1995年リリース。

前回の “ 試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ ” で、 “ ザ・パション・オブ・チャーリー・パーカー ” を紹介したら、ジャズ初級者にむかないチャーリー・パーカーを扱ったアルバムで、たいへん素晴らしいこのアルバムのこと思い出しちゃって、どうしても紹介したくなったのだ。
現代ジャズを語る上で欠くことのできない故ロイ・ハーグローブがリードをとるアルバムだもん、許して。
全12曲中8曲がパーカー作で、残りも全てパーカーゆかりの曲というトリビュート。

さて、このアルバムトランペット、フリューゲル・ホルンを操るロイ・ハーグローブ、ベースがクリスチャン・マクブライド、それにピアノがステファン・スコットというドラムなしの変則トリオだ。
つまり、ドラムレス。

ドラムがいない分、リードのトランペット以外、ベースの動き、ピアノの動きがとても分かりやすくてお勉強になる。もちろんその分、グルーヴを生みだすのに難易度は上がるけどベースが強烈な牽引力のマクブライドならまったく問題なし、さらにスコットの左手の動きも見事で、ご機嫌なスウィングがつくり出されてる。

もちろん、ロイ・ハーグローブのペットの多彩な技は素晴らしく、3人の動きとそれぞれの対応を追いかけて聴いているだけで驚きに満ちたご機嫌な気分に浸れる。トリオのほかソロ、デュオの曲もある。

当時、若手筆頭株だった3人による新たなパーカーの、ビバップの解釈、これはもう教科書と言っていい傑作。

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