Trumpet player's albums

シカゴという街を舞台にした短編集のようなアルバム / ジェイミー・ブランチ

Jaimie Branch / Fly or Die II / 2019年
ジェイミー・ブランチ / フライ・オワ・ダイ II / No,2079

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きのうのアントワーヌ・ベルジューをプロデュースしたマカヤ・マクレヴン周りが、なんだか騒がしい(もちろん、いい意味で)。

発信地は、シカゴ発のレーベル “ INTERNATIONAL ANTHEM ” だ。
そんな震源地 “ INTERNATIONAL ANTHEM ” から注目の他のアーティストを紹介。

ジェイミー・ブランチ、トランペッター。

ブルックリン生まれ、9歳でトランペットを始め、14歳でシカゴに引っ越す。地元の音楽シーンでミュージシャン、オーガナイザー、サウンドエンジニアとして経験を積む。

この音楽を形容するのは難しい。
しかし、シカゴらしいカラーというかスタイルは確かに感じる。
(つってもマクレイヴン、ジェフ・パーカーくらいしか聴いてないけど)

まず自由だ。
フリー・ジャズのフリーではなく(弱冠そんな要素もたまにある)、
R&Bだったりダブだったり、いろんな要素を感じるし、ヴォーカル曲入れるのも当然。

インタープレイて感じじゃ全然ないけど、でもロックでもなく、もちろんポップでもなく、ジャズのフィールドに身をおいた人たちが作るサウンド。

電子楽器入れるのにも躊躇ないし、ジャズに使われないような楽器も平気で出てくる。クラブっぽさも少しはあるけど、バリバリのダンス・ミュージックでもなくオーガニックな香り、あるいはスピリチュアルな雰囲気は結構あって、でもあくまで自然体だ。

そんなスタイルがシカゴのジャズなのかもしれない。
ヴォーカルやラップやポエトリーも普通にあるけど、
このアルバムに関して言えば、なにか散文でも私小説でもなく、
アルバムが一冊の短編集かのような雰囲気をたたえている。

シカゴという街を舞台にした短編集。
曲を聴きながら街と、色んなシーンやストーリーを夢想する。
シリアスもあれば、ユーモラスなシーンも。

そうそう、必殺仕事人みたいな “ ザ・トランペット “ が入る曲や、 “ スキヤキソング “ ぽい曲もあったりして吹く。

シカゴ、いってみたいな。

Trumpet, Voice, Synth, Bells, Whistle, Musician – Jaimie Branch
Cello, Percussion – Lester St. Louis
Bass, Percussion, Vocals – Jason Ajemian
Drums, Xylophone, Mbira – Chad Taylor
Composed By – Chad Taylor (tracks: 1, 5, 7), Jaimie Branch (tracks: 1, 2, 4 to 9), Jason Ajemian (tracks: 1, 5, 7), Lester St. Louis (tracks: 1, 3, 5, 7)
Edited By – Dave Vettraino, Jaimie Branch


Jaimie Branch – Fly or Die II – Jazzklub Krefeld

FLY or DIE II: bird dogs of paradise

 

FLY or DIE II: bird dogs of paradise

  • Jaimie Branch
  • ジャズ
  • ¥1528
Fly Or Die II

 

Fly Or Die II

  • アーティスト:Branch, Jaimie
  • 発売日: 2019/10/11
  • メディア: CD
 
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