Grammy Awards

アフター・サブスク音楽配信、まっさきに見つけたヒト、ロイ・ハーグローヴ

Roy Hargrove /  Havana  /  No.0005
ロイ・ハーグローヴ  /  ハバナ  /  1997年

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ハーグローヴのことは、
クラブ系ジャズの紹介本で知ったような気がする。

マイルスが消えてゆくのと
入れ違いに登場したロイ・ハーグローヴ。
89年にデビュー、ウィントン以来の天才とよばれたトランペッターだ。

立て続けにアルバムを発表するも、
97年それまでのストレート・アヘッドな路線から離れ、
キューバン・アフロなこのアルバム「ハバナ」でグラミーを受賞した。

95年にはディアンジェロの「ブラウン・シュガー」に参加。
クエストラヴ、コモン、エリカ・バドゥ、J・ディラらと
ネオ・ソウルおよびオルタナティブ・ヒップホップ音楽集団
ソウルクエリアンズ【注:1】を結成している。

それまでの単なるヒップホップとの共演ではなく、
それを聴いて育ったネイティブなヒップホップ世代の
ジャズミュージシャンとして活動を開始したということだ。
(ほぼ「原雅明  /  ジャズというなにか」を参照)【注:2】
つまりグラスパーに続く、現代の礎を築いたヒトと言える。

さて、アルバムだけど。

ラテン(かなり大ざっぱ、まあジャズの一分野みたいなものだ)
を大きくフューチャーしたアルバムではある。

ただ楽しくて熱いラテンではなく、じつにクールな空気感が独特。
ラウンジ的な雰囲気というのだろうか。

それは、現在のグラスパー一派(これも大ざっぱでスマン)
の楽曲にも通じるセンスだと思う。

特に1曲目など、
いきなりアルバムの発売年を2度見して確認するほど今っぽい。
30年前とは信じがたいムードだ。

ジャズ界に新しい風を呼び込んだ男。
また、ファッショニスタとしても知られるハーグローブ。

本年も来日したみたいだけど、
ぜひライブを観てみたいひとりだ。

【注:1】

www.waxpoetics.jp

【注:2】

note.mu

Roy Hargrove:Trumpet
Gary Bartz :Saxophone
John Benítez:Bass
Miguel “Angá” Diaz:Congas
Jose Luis Quintana:Fuerte
Horacio “El Negro” Hernández:Drums
John Hicks:Piano
Frank Lacy:Trombone
Russell Malone:Guitar
Idris Muhammad:Drums
Jorge Reyes:Bass
David Sanchez:Saxophone
Chucho Valdés:Piano


Mambo for Roy (Chucho Valdés) – Roy Hargrove’s Crisol

Habana

 

Habana

  • ロイ・ハーグローヴ
  • ジャズ
  • ¥1500
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ハバナ

 

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