Jeff "Tain" Watts

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Jeff “Tain” Watts / ジェフ・テイン・ワッツ / No,005

ジャズの楽しさと真摯さ、スピリチュアルな魅力をも含んだ怒濤の名盤!
A raging masterpiece that contains the joy and sincerity of jazz, as well as spiritual appeal!

Kenny Garrett / Songbook / 1997
ケニー・ギャレット / ソングブック

Alto Saxophone, Written-By – Kenny Garrett
Bass – Nat Reeves
Drums – Jeff “Tain” Watts
Piano – Kenny Kirkland

現代ジャズドラマー列伝 ≪ ジェフ・テイン・ワッツ第5弾 ≫ は、
アルト・サックス奏者、ケニー・ギャレット1997年の1枚。

真っ向勝負のど真ん中ジャズ。

ほかのメンバーは、ベースがナット・リーヴスで、
ピアニストが、ケニー・カークランドで、
ワンホーンのカルテットというスタイルだ。

ソングブックというタイトルから、なんとなくスタンダード集かと想像もしたけど、
全曲ギャレットの自作。

スタンダード集かと思えるような親しみやすいメロディの曲ばかりで、
そこらへんは、さすがギャレット。
しかし、まったく軽い内容ではなく、むしろディープにハードに吹きまくってる。

リーヴス&ワッツのリズム隊は、強力無比で、
その上で、ギャレットとカークランドのソロの応酬が、凄まじい。

ギャレットのアグレッシブさ、ディープさと
カークランドのパーカッシヴで激しく切れ込む感じが、堪らない。

ワッツに関しては、もう完成形と言っていいドラミングで、
その後2000年代の基準になったといっても過言ではないスタイル。

ジャズの楽しさと真摯さ、スピリチュアルな魅力をも含んだ名盤と言える。

Jeff “Tain” Watts/ジェフ・テイン・ワッツ
– 1960年ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ –

“Tain/テイン” は、ケニー・カークランドから付けられたニックネーム。
バークリー音楽大学でブランフォード・マルサリスと出会い1981年にウィントン・マルサリス・カルテットに参加し華々しくデビュー。
それまでの職人的なジャズ・ドラマーと違い、あらゆるジャンルのプレイが可能な先駆け的ドラマー。
幼い頃からロック、ファンク、ブルースなど様々な音楽を聴いて育ちクラシックやジャズをベーシックな基礎として学んで育った世代の筆頭。

爆発的なパワーとスピード、そして複雑なリズムのマスターであり変幻自在のドラミングが可能。
比類のないテクニック、うねるようなスイング感、希有なエレガンスがもたらす表現力は多彩かつ優雅で、ジャズの革新者と賞賛される現役世代最高のドラマー。

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