Mark Guiliana

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Mark Guiliana / マーク・ジュリアナ / No,007

正統なスタイルをとりながらもジャズをアグレッシヴに革新してゆくニュージャージアン!
The New Jerseyan is an aggressive innovator of jazz while maintaining an orthodox style!

Mark Guiliana Jazz Quartet / Jersey / 2015年
マーク・ジュリアナ・カルテット / ジャージー

Drums, Producer – Mark Guiliana
Bass – Chris Morrissey
Piano – Fabian Almazan
Saxophone – Jason Rigby
Written-By – Chris Morrissey (Tracks: 3, 8), David Bowie (Tracks: 9), Gretchen Parlato (Tracks: 1), Mark Guiliana (Tracks: 1, 2, 5 to 7), Rich Hinman (Tracks: 4)

はい、きょうも現代ジャズドラマー列伝 ≪ マーク・ジュリアナの巻 ≫ で第7弾!
マーク・ジュリアナ・カルテットの2枚目。

もう、マーク・ジュリアナは好きすぎて、
ネタとして一日一枚で過ぎてゆくのが惜しいくらい。
一日一曲じっくり取り上げたいくらい、ずっとやっていたい。

さておき、 “ Jersey ” 攻めてます!
もう、ジャケットからかっこいい。
一見、横顔に見えるニュー・ジャージー州をかたどったバンクシー風真っ赤なペイント。

もちろんニュー・ジャージーはジュリアナの出身州。
前作 “ Family First ” といい、意外とアット・ホームな人柄なのかマーク。

インタビューでも、全然チャラケず、真剣に音楽を探究する姿勢とか、
伝わってくるし、ジャズを斜め45度から捉えてる人ぽく見えるけど、
偉大なる天才の鈍感さというか、
まじめにジャズを探求してるのに、ああしか叩けないというか、
そういう感じもあるのかもしれないな。

このアルバム、まちがいなく革新作にして傑作だ。
のっけから飛ばすし、どの曲もアイデアに満ちている。
聴くほどに発見があるし圧倒的なドラミングは相変わらずだし。

基本的に全体のサウンドは、前回踏襲だけど、
ピアノがファビアン・アルマザンに変わった分大きくトーンが変わり、
よりアグレッシブになった。
でも、ファビアンの音について、
もっと分析(と言ってみた)的に聴こうと思っても、
ついついリズムの絡みに耳が引っぱられてる自分がいる。

正統なスタイルをとりながら、
聴くとどの曲もこれまでのジャズとは違うものだ。

最後(日本盤は違う)は、
共演したデビット・ボウイのバラードでしめて、
フッ〜よかアルバム!

Mark Guiliana / マーク・ジュリアナ
– 1980年、ニュージャージー州生まれ –

15歳の時、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリペッパーズを聞いてドラムを始める。地元のドラマーから5年間レッスンを受け、ドラムを始めて2~3年頃からジャズドラムに専念。ウィリアム・パターソン大学でジョン・ライリーに師事、2003年にジャズ研究とパフォーマンスの学位を取得して卒業。
アヴィシャイ・コーエンのバンドで頭角を現し、その後マリア・シュナイダー、ブラッド・メルドーとのデュオ “メリアナ”、デヴィッド・ボウイの遺作『★(Blackstar)』を支えるバンドに抜擢されグラミー賞授賞式では、バンドメンバーとして登壇し5部門を受賞、その活躍は多岐に渡る。
近年は”ビート・ミュージック”をテーマにした作品をリリース。ジャズ、そしてビート・ミュージックと、ジャンルを超え活躍。
マシンライクなドラミングで有名だが、自身のアコースティックなジャズ・カルテットでもジャズを更新し続ける。拡張するジャズシーンの中でも最前線といえるドラマー。

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