Justin Brown

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Justin Brown / ジャスティン・ブラウン / No,003

2013年、ジャズの新時代が確実に幕を開けたことを感じさせる名作!
This masterpiece is a reminder that a new era of jazz has certainly dawned in 2013!

Gerald Clayton / Life Forum / 2013年
ジェラルド・クレイトン / ライフ・フォーラム

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Piano, Organ, Vocals – Gerald Clayton
Bass – Joe Sanders (tracks: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 9, 10, 11)
Drums – Justin Brown(tracks: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11)
Alto Saxophone – Logan Richardson (tracks: 1, 2, 3, 8, 9, 10)
Tenor Saxophone – Dayna Stephens (tracks: 1, 2, 3, 6, 8, 9)
Trumpet – Ambrose Akinmusire (tracks: 1, 2, 3, 8, 9)
Vocals – Gretchen Parlato (tracks: 1, 2, 4, 8, 9, 10, 12)
Vocals – Sachal Vasandani (tracks: 1, 2, 6, 8, 9, 10, 12)

現代ジャズドラマー列伝 ≪ ジャスティン・ブラウンの巻 ≫ 第3弾!
再びジェラルド・クレイトンにもどって、こちらは2013年のサード・アルバム。

月曜紹介のトリオでのファーストから一転、大きく舵を切った内容に驚く。
クレイトンとブラウンとサンダースのトリオに加え、
トランペットで、もはやグループといえるほどの仲アンブローズ・アキンムシーレ。
アルトで、ローガン・リチャードソン(アキンムシーレのアルバムで共演)。
テナーで、やはり同世代の実力者デイナ・ステファンズ。
そして、今回のアルバムの大きなトピックとして、
ヴォーカルのグレッチェン・パーラトとサシャル・ヴァサンダーニが参加してる。

アルバムの音は、一聴して都会的でクール。
なんといってもヴォーカルをフィーチャーしての楽曲が新鮮すぎる。
グラスパーの “ブラック・レディオ” が2012年なんで、
ほぼ同時多発的に同じような試みは始まっていたのかな。

明らかに過去作と違うし、これまでの文脈とは違う音楽が立ち上ってきた感がある。
じつにおもしろい。

アレンジやヴォイスの使い方が上手く、
疾走感やスリリング、キレといった伝統的な3管スタイルの楽曲とは、
まるで違ったミニ・ラージアンサンブル(なんだそれ ?!)的な趣。
とにかくピアニストの枠を越えた、素晴らしい曲を書くジェラルドに驚く。

現代的でありながら先走りしすぎない、
ちょうどいい案配の落としどころもさすが。
ジャズの新時代が確実に幕を開けたことを感じさせる名作、オススメ。


Gerald Clayton | Life Foru

Justin Brown / ジャスティン・ブラウン
– 1984年、カリフォルニア州リッチモンド生まれ –

ゴスペルのオルガン奏者である母親と、それを支える父親によって幼い頃から音楽に親しむ。10歳のとき、カリフォルニア大学バークレー校のヤング・ミュージシャン・サマー・プログラムでレッスンを受ける。2002年、奨学金を得てユニバース・オブ・パシフィックのデイヴ・ブルーベック・インスティテュートで学ぶ。当時のディレクターはクリスチャン・マクブライド。ヨスバニー・テリーと出会い彼のすすめで2004年にニューヨークのへ移住。ケニー・ギャレット、クリスチャン・マクブライドらと共演、研鑽を積む。
2012年にセロニアス・モンク・コンペティションで2位を獲得。ジェラルド・クレイトンのトリオに参加。アンブローズ・アキンムシーレのグループ、ウォルター・スミス3世のクインテットの常連として活動。また、サンダーキャットなどエレクトリックな音楽でも多方面な活躍をみせる。
複雑なリズムもサラッとこなすパワーとスピードを兼ね備え、ゴスペルに通じるドラムを叩くのが特長。

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