Pianist and Keyboard player's albums

Joe Zawinul, WDR Big Band / Brown Street / 2006
ジョー・ザヴィヌル, WDRビッグ・バンド / ブラウン・ストリート / No.4182

ジャズという音楽の1つの到達点、ザヴィヌルのアコースティック・ビッグ・バンド・サウンド。
The acoustic big band sound of Zawinul, a musical achievement of jazz.

Joe Zawinul, WDR Big Band / Brown Street / 2006

Keyboards, Vocoder, Vocals, Written-By – Joe Zawinul
Arranged By – Vince Mendoza (tracks: 1-1 to 2-3, 2-5)
Bass – Victor Bailey
Bass Trombone, Tuba – Mattis Cederberg
Drums – Nathaniel Townsley
Guitar – Paul Shigihara
Percussion – Alex Acuna
Band – WDR Big Band
Saxophone, Flute, Clarinet – Heiner Wiberny, Jens Neufang, Karolina Strassmayer, Olivier Peters, Paul Heller
Trombone – Bernt Laukamp, Dave Horler, Ludwig Nuss
Trumpet, Flugelhorn – Andy Haderer, John Marshall, Kenny Rampton, Klaus Osterloh, Rob Bruynen
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Fantastic / ファンタジック度 ☆☆☆
Sentimental / センチメンタル度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

先週に引き続きラージ・アンサンブルというかビッグバンド続きます。

きょうの作品は、もう故ジョー・ザヴィヌル2006年の作品。
先週のジェイコブ・コリアーが共演していたドイツのWDRビッグ・バンドとの共演作。

まず、このアルバムが重要な作品であることの意味は、

①番目、ジョー・ザヴィヌルの遺作であること。
享年75歳、そしてこのアルバムのレコーディングは、2005年10月。

②番目は、エリントン、そしてギル・エヴァンス&マイルスの歴史を引き継ぐ者として、初のアコースティックなビッグ・バンドでの自作の再現という貴重な作品であるということ。

だと思う。
このアルバムは、主にウェザーリポートの時の作品が多いけど、
ライフ・ワークともいえる “In A Silent Way” もしっかり収められている。
そして、その神々しさったらない。

ウェザーリポートあるいはザヴィヌルの作品は、
オーケストラを用いずしてシンセで音空間、世界を構築していた。
それを生楽器に再構築したのが、本作品。

もうね、良すぎて言葉に出来ない。
ザヴィヌルの作品には、いつもそのリズムに胸が高鳴り、
その美しい響きに、胸が押しつぶされる。

マイルス・バンド卒業生として、
よくキース・ジャレット、チック・コリア、ハービー・ハンコックは、
3大ピアニストとして語られることが多いけど、

いやいや、その影響力たるや(ま、オイラの場合)ザヴィヌルこそが1番でしょ。
と、よく思うのだ。

ザヴィヌル音楽の、美しさと力強さ、ワールド・ワイドな音楽性、
なんといっても、その開放感と生への肯定感。
野生と知性、シンプルで複雑、偶然と計算、カオスとコスモス。
そういった要素をすべてのみ込んで一つにした音楽観が素晴らしい。

あ、そうだ新たなレジェンダリー・シリーズは、
ジョー・ザヴィヌルにしようかな。

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