毎年ミナスで開催されるコンペティション、2017年入賞者のひとりディアンジェロ・シルヴァのデビュー・アルバム。
Piano, Composed by, Arranged by – Deangelo Silva
Bass – Bruno Vellozo
Drums – Andre Limao Queiroz
Guitar – Felipe Vilas Boas
Trumpet – Wagner Souza
Tenor Saxophone – Breno Mendonca
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Degree of
Brazilian / ブラジル・ミナス度 ☆☆☆
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
こんなテクニックの無名の新人ってところが、ミナスの底力。しかも大賞ではなく “ 入賞者のひとり ” ってところは驚嘆。
若干26歳のピアニスト/作編曲家で、ジンボ・トリオのピアニストでサンパウロの音楽学校CLAMの創始者として年々重要度の高まるアミルトン・ゴドイ、ヴェント・エン・マデイラのレア・フレイリ、トリオ・マデイラ・ブラジルの一員でもあるゼ・パウロ・ベッケルらと共演歴を持つなど、若くして実力派ともいえる存在。音楽的には現代ジャズからの影響も強く、ブラッド・メルドーのファンを自任。シャイ・マエストロとは実際に交流もあるとのこと。
まあ、能書きはともかくサウンドを聴いてほしい。
あふれる明るさ、メロディとリズムの洪水。
高速フレーズ連発、キャッチーなキメ。
4ビートも変拍子もじつに隔たりなく弾きまくる。
そして、凄いのがテクニックだけではなく作編曲の手腕。
もう、止めどなくメロディが体の奥からあふれてくる感じ。
まさしくアンファンテリブルな26歳。
ピアノのディアンジェロ・シルヴァだけでなく、どの楽器の奏者も強者揃いで、いますぐNYで活躍できるようなメンツばかり。
ブラジル・ミナスの音楽は、ややもするとメロディの森に迷い込むような小難しさを感じることがあるけど、シルヴァのサウンドには常に明解さ、爽快感がある、素晴らしい!