2022年の20枚!

Nduduzo Makhathini / In the Spirit of Ntu / 2022
ンドゥドゥーゾ・マカティニ / イン・ザ・スピリット・オブ・ントゥ / No.4134

現代アフリカ・ジャズを代表する傑作は、ブルー・ノート・アフリカ設立第1弾!
A masterpiece of contemporary African jazz, this is Blue Note Africa’s first release!

Nduduzo Makhathini / In the Spirit of Ntu / 2022

Keyboards – Nduduzo Makhathini
Bass – Stephen De Souza
Drums – Dane Paris
Percussion – Gontse Makhene
Tenor Saxophone – Linda Sikhakhane
Trumpet – Robin Fassie
Vibraphone – Dylan Tabisher
≪Guest≫
Saxophone – Jaleel Shaw
Vocals – Anna Widauer, Omagugu
++++++++++++++++++++++++++++++++++
JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Sentimental / センチメンタル度 ☆☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

先週金曜には、北欧からのアフロ・ファンク・ビート
Mosambiqueの “ Big City Moves ” をお届けしたけど、
きょうは、正真正銘のアフリカ・サウンドを。

南アフリカのピアニスト、ンドゥドゥーゾ・マカティニのブルーノート第2弾。

オープニングからピアノとパーカッションとヴィブラフォンが創りだすプリミティブなビートが炸裂する。そして意外にもアンサンブル、流れる空気は美しく洗練されいる。
そこにマカティニは、意識的に不協和音に近いようなノートをぶつけてくる。
むむ、進化してるぞマカティニ・バンド。
この1曲だけで、すでにこのアルバムの尋常ならざる吸引力を感じる。

2・3・4曲目とヴォーカル・ナンバーが続く。
落ち着いた雰囲気で、じっくりと聴かせてくれる。
ズールーの旋律だろうか染み渡る。

とくに呪術的なフレーズが続くわけではないのだけど、
パーカッション使い、あるいはコーラス・アンサンブル、
もちろんピアノのフレーズに、本物の祈祷師の肩書きも納得の、
説得力あるスピリチュアルが籠もる。

マカティニ自身のライナーによるとタイトルの意味合いは、

「Ntuは、私たちの全体性が存在する場所であり、私たちはそれによってすべてとつながっているのです。Ntuは私たちの精神的な本質であり、それはすべてであり、すべてはそれとともにあるため、触れることはできない」

ということらしい。

5曲目“ Emlilweni ” では、ゲストのアメリカ人ベテラン・サックス奏者、ジャリール・ショウのプレイが静かに燃え上がる、たまらん。

霊的なインプロビゼーション、ラストのピアノ・ソロ “ Ntu ” で、
儀式としてのアルバムは、幕を閉じる。

なんと今回ブルー・ノート・レコードは、ブルー・ノート・アフリカを設立。
このアルバムが、その第1弾となっている。

本作は、
ブルー・ノート・レコードの新たな試み、
ブルー・ノート・アフリカを記念するような傑作となった。

RELATED POST