試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ Vol.018
Herbie Hancock / River: The Joni Letters / 2007
ハービー・ハンコック / リヴァー : ザ・ジョニ・レターズ
ジャズとポップスの橋渡しをしてきた偉大なるSSWジョニ・ミッチェルへのジャズ側からのアンサー。
Contemporary Jazz for Exams ≪ Introductory Edition ≫Vol.018
Herbie Hancock / River: The Joni Letters / 2007
An answer from the jazz side to Joni Mitchell, the great SSW who bridged jazz and popular music.
月曜日・新シリーズ!
「ジャズって何から聴けばいいですか?」と問われること多し。
「ソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサス」と答えたいのはやまやまだけど、このブログのコンセプトに従って2000年以降のアルバムという縛りで、わかりやすさ、かっこよさ、親しみやすさを第一に毎週1枚あげていきたい。
題して “ 試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ ”
(なんで試験やねん)よろしく!
Herbie Hancock / River: The Joni Letters / 2007
Producer, Piano, Arranged By – Herbie Hancock
Soprano Saxophone, Tenor Saxophone – Wayne Shorter
Bass – Dave Holland
Drums – Vinnie Colaiuta
Guitar – Lionel Loueke
Written-By – Joni Mitchell (Tracks: A1 to C2, D1, D3)
Vocals [Featuring] – Norah Jones(Tracks: 1), Tina Turner(Tracks: 2), Corinne Bailey Rae(Tracks: 4), Joni Mitchell(Tracks: 6), Luciana Souza(Tracks: 8), Leonard Cohen(Tracks: 10)
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Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Dreamy / ドリーミー度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうの試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫は、大御所の登場、ハービー・ハンコック。
2007年リリース、ハンコックのジョニ・ミッチェル・トリビュートアルバムだ。
ということでヴォーカル・アルバム。
ジョニの楽曲をハンコックが豪華なヴォーカリストを迎えて演奏している。
ちょうど12曲中ヴォーカル曲が6曲、残りの6曲がインストゥルメンタルとなっている。
ヴォーカル曲では、ジョニ・ミッチェル本人が1曲。
残りは、ノラ・ジョーンズ、ティナ・ターナー、コリーヌ・ベイリー・レイ、ルシアーナ・ソウザ、それにレナード・コーエンというそうそうたるメンツだ。
バンド・メンバーは、ハンコックの他は、ベースがデイブ・ホランド、ドラムがヴィニー・カリウタ、そしてギターにリオーネル・ルエケ、それからサックスがもう1人の超大御所ウェイン・ショーターとなっている。
ま、ハンコックがおかしなメンツと演るワケはないけど、まったく隙のないメンツ。
そして、特に全編にわたってウェイン・ショーターがひときわ存在感を放っている。
ジョニ・ミッチェルは、以前いくつか紹介した。
2000年以降の現代ジャズでは、ジャンルをまたぐ活動というのは積極的に行われているけど、SSWとして古くからジャズ・ミュージシャンを起用、あるいはジャズの楽曲を取り上げてきた大物ジョニ・ミッチェルへの、ジャズサイドからのラブ・コールという今回のアルバム。
第50回グラミー賞、ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞ウィナー
そして、 第50回グラミー賞、アルバムオブ・ザ・イヤー・ウィナー。
さすがはハンコックがやるだけあって、1味2味も違う深みのある滋味深いアルバムとなっている。