Piano Trio

Lewis Porter / Beauty & Mystery / 2018
ルイス・ポーター / ビューティー&ミステリー / No.3202

ルイス・ポーターのピアニスト、研究者、著作家などキャリアの全てが活かされた名盤。
Lewis Porter’s entire career as a pianist, researcher, and author is utilized in this masterpiece.

Lewis Porter / Beauty & Mystery

Piano – Lewis Porter
Bass – John Patitucci
Drums – Terri Lyne Carrington
Saxophone – Tia Fuller (Tracks: 2, 5)
Arranged By – Lewis Porter (Tracks: 3, 4, 6)
Written-By – Lewis Porter (Tracks: 1, 2, 5, 7 to 10)
++++++++++++++++++++++++++++++++++
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

きょうは、またちょっと毛色の違うピアニストの作品を。

ルイス・ポーター、1951年生まれ。ピアニスト兼、音楽学者、教育者、音楽関連の作家・編集者。ジャズを教えながら研究と著作に時間を割いているようで、多くの著作あるいは雑誌の創刊など手がけている。また、作曲家としてはジャズだけにとどまらずクラシック・室内楽や協奏曲などの作品があるヒトだ。

あのね、このヒトおもしろい!

アルバム・メンバーはポーターと、ドラムが今や「女性にしてはパワフル」「女性にしては上手い」ではなく全ドラマーのなかでも人気・実力ともにトップの1人とも言われるテリ・リン・キャリントン。

そして、ベースは言わずと知れた名手ジョン・パティトゥッチ。
サックスでティア・フラーが2曲参加している。

1曲目は、クラシックぽい穏やかなピアノソロ。
そして2曲目から全員参加の自身作、かなりのくせ球だ。
3曲目「バイ・バイ・ブラックバード」でひと息と思いきや、やっぱりルイス・ポーターはバンバン アウトするおもしろいソロをとる。
次曲は美しいバラード。パティトゥッチとポーターが掛け合いでソロをとり泣かせる。

ルイス・ポーターは、かなりクセのあるインプロビゼーションをとるものの、聴いた感じ決して小難しくなく、聴かせどころ退屈させないバランス感覚を持ちあわせていて全編通して楽しく聴ける。
きちんと全員の聴きどころも準備してくれてる。

さすが教師というか、研究者としての引いた視点があって聴き手の心理を心得てる。
彼のキャリアと研究者、ピアニストとしての経験が全部活かされてる演奏だ。

いや、このテリ・リン・キャリントン&ジョン・パティトゥッチという絶対に信頼のおけるリズム隊だからこそ、彼ものびのびと思い切り遊ぶことが出来たというか、彼の実力が活かせたともいえる。

ルイス・ポーターの持てる力とメンバーの高度な技が結実した名盤、オススメだよ。

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