Piano Trio

Victor Gould / In Our Time / 2021
アンドレ・ヴィクター・グールド / イン・アワー・タイム / No.3249

ヴィクター・グールドが新たなメンバーで問う ” 同時代に生きることの意味 “。
Victor Gould with new members asks the question, “What does it mean to live in our time?

Victor Gould / In Our Time / 2021

Piano – Victor Gould
Bass – Tamir Shmerling
Drums – Anwar Marshall
guest;
Tenor Saxophone – Dayna Stephens
Violin – Yoojin Park
Violin – Monica Martin
Viola – Erica Gailing
Cello – Dale Jeong
++++++++++++++++++++++++++++++++++
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆

きょうは、ピアノ・トリオでいこう!
ひさびさ登場、ヴィクター・グールドの新譜。

いつの間にか中心メンバーが刷新されている。
ベーシストは、タミール・シュマーリング。
ドラマーは、アンワー・マーシャルというメンバーだ。

以前までもトリオ構成を中心にしていたけど、多彩なゲストを交えていろんな曲調にチャレンジしてた。今回はゲストが加わる曲も3曲にとどまり、あらたなトリオでのより濃密な時間が繰り広げられる。
そういう意味で、タイトルを ” In Our Time ” としたのかな。

いきなり出だしの1曲目がカッコいい。ちょっとバロックを感じさせる曲。
全体を通して内省的な楽曲が目立つけど、3曲が亡き人に捧げられたものらしい。

2曲目 ” Lord Wallace ” は、最近亡くなった師であるトランペット奏者Lord Wallaceへの、そして3曲目の ” Dear Ralph ” は、ドラマーのRalph Peterson, Jr.へのオマージュ。そして美しいピアノソロ ” Queen Alma ” は、亡き祖母へと捧げられている。
さらに、最後の弦楽四重奏を加えた楽曲 ” In Memoriam” は、パンデミックで亡くなった人々への鎮魂歌だという。
タイトルの ” In Our Time ” は、そんな大切な人々と同時代に生きることの意味を問いかけている。

ゲストのサックス奏者デイナ・ステファンズは、グールド常連組。ショーター作の8曲目それから9曲目で気を吐いている。

いままでアルバムのように派手さはないけど、
メロディアスでありながらもモーダルでエレガントで、洒脱ながらもリラックスして聴けて、
実直な印象のヴィクター・グールドらしい静かで流麗で力強いアルバム。

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