Pianist and Keyboard player's albums

Masayasu Tzboguchi / Vigorous / 2005
坪口昌恭 / ヴィゴラス / No.3167

洗練の極み!2005年、坪口昌恭がヨスヴァニー・テリーらキューバ勢とNYで作りあげた傑作。
The ultimate in sophistication! A masterpiece created by Masayasu Tzboguchi in 2005 in New York with Yosvany Terry and other Cuban musicians.

Masayasu Tzboguchi / Vigorous / 2005
坪口昌恭 / ヴィゴラス

Piano, Keyboards – 坪口昌恭/Masayasu Tzboguchi
Soprano & Tenor Sax – Yosvany Terry
Trumpet – Micheal Rodoriguez
Bass – Charles Flores
Percussions – Pedro Martinez
Drums – Horacio “El Negro” Hernandez
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆
Fantastic / ファンタジック度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

今週は月曜から、坪口昌恭関連を紹介してきたけどシメはこの作品。
紹介は、時代が逆になっちゃったけどオイラのお気に入りの1枚。

メンツは、サックスのヨスヴァニー・テリー。トランペットのマイケル・ロドリゲス。
ベースは、チャールズ・フローレス。ドラムのオラシオ・エルネグロ・エルナンデス。
そして、もちろんピアノ・キーボード坪口昌恭。

何度かライブで共演している オラシオ・エルネグロ・エルナンデスとの接点をきっかけに集められたメンバーは全員がキューバ勢、手練揃いだ。

僕とオラシオは ろくに会話もせず “ウェザー・リポートあの曲この曲” を 二人で歌いまくって飲み明かしたことがある。 僕らにとっての打ち合わせとリハーサルは それで十分だったのだ。

との言葉どおり1曲目からWRを彷彿とさせる展開。
しかも、ただWR風ではなく坪口らしさが十二分に感じられるし、リズム隊も単なるラテンでもなく緻密な坪口ワールドに寄り添ったソリッドさを感じさせる。

ファニーな2曲目、アブストラクトな導入から心浮き立つ3曲目。
美しいヨスヴァニー・テリーの導入からそのままサックスのリフ、ファンタジックなオルガン音に続きピアノがたまらない4曲目。
5・6曲目、オイラにはおなじみの曲目だけど実に新鮮な響きに驚く。

熱く激しいリズムなのに心地よく、むしろ洗練という言葉が浮かんでくる。
そう、極めつけのエレガンスが匂い立つ。

尋常ならざるリズム隊と素晴らしすぎるテリーのサックス&ペットのロドリゲス。
超絶のテクニック集団なのはもちろんだけど、
WR風にもキューバン・ラテンにも埋没することなく自身の音楽を緻密に構成してみせた坪口昌恭。
自身のスキルはもちろんだけど、キューバ勢の力を活かしきったその力量こそが凄い。

オイラ、このアルバムに出会ったのはサブスク解禁になってからなので、リアルタイムでの反応を知らない。
リリース当時の衝撃はどうだったんだろう。
世界に誇れるアルバム、傑作だ。

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