Maria Schneider Orchestra / Sky Blue / 2007年
マリア・シュナイダー・オーケストラ / スカイ・ブルー
Compose, Mix, Producer – Maria Schneider
Trumpet, Flugelhorn – Ingrid Jensen, Jason C
Accordion – Gary Versace (tracks: 1, 2, 4)
Alto Saxophone, Clarinet, Piccolo Flute, Flute, Flute – Charles Pillow
Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Clarinet, Flute, Flute – Steve Wilson
Tenor Saxophone, Clarinet – Donny McCaslin
Tenor Saxophone, Flute – Rich Perry
Trombone – Keith O’Quinn, Marshall Gilkes, Ryan Keberle
Baritone Saxophone, Clarinet, Bass Clarinet – Scott Robinson
Bass – Jay Anderson
Bass Trombone, Trombone – George Flynn
Cajón, Handclaps – Gonzalo Grau (tracks: 2)
Cajón, Handclaps, Percussion – Jon Wikan (tracks: 2)
Drums – Clarence Penn
Guitar – Ben Monder
Percussion – Gonzalo Grau (tracks: 4), Jon Wikan (tracks: 3, 4)
ラージ・アンサンブルというジャンルが、大きく羽ばたいた名作。
This is a masterpiece that gave the large ensemble genre its big wings.
現代ジャズドラマー列伝 ≪ クラレンス・ペンの巻 ≫ 第4弾。
マリア・シュナイダー・オーケストラをもう1枚!
これは、きのうの “Concert in The Garden” の3年後、2007年のアルバム。
ホントにこのアルバムは素晴らしい。
前作と違ってスタジオ盤ということもあり、その繊細&緻密に構築されたサウンドは、
まるで1本の映像作品のようだ。
実際、4曲目 “Cerulean Skies” は、最優秀インストゥルメンタル・コンポジションとして、またもグラミーを受賞した。
「Sky Blue」は私の作品の中で最も静寂と、繊細さ、優しさをたたえたアルバムだと思います。私は、「Allegresse」以降、常に空気感を求めていましたが、それがある形で完成した作品です。
彼女が言うとおり、マリアの世界がまた新たな次元に突入したのがハッキリと分かる作品だ。 どんなシチュエーションでも楽しめるアルバムだけど、やはり可能な限り大音量で楽しみたい。
大自然を、風景を、ストーリーを、そして、それらを映す心象を
オーケストレーションの細部が、そしてソリストの極限が表現する。
なんども何度も聴きかえして確認したくなる名盤。
クラリス・ペンのドラム、ベン・モンダーのギター、
スコット・ロビンソンのバスクラ、そしてドニー・マッカスリンのサックスなど、
そうそうたるメンツが、自分の役割をキッチリこなしているし、
何よりマリア・シュナイダーの作アレンジが、個人を活かすべくキッチリと計算されている。
タイトル・ナンバーの “Sky Blue” は親友を病でなくした翌日、見上げた空の青さを綴った曲だという。
それぞれの楽曲に込められたストーリーの密度自体が、
このアルバムの完成度をもたらしているのかもしれない。
Clarence Penn / クラレンス・ペン
– 1968年ミシガン州デトロイト生まれ –
デトロイトで成長し、小学校3年生の時に最初のドラム・セットを手にした。
インターローシェン芸術アカデミーでレッスンを受け高校の高学年にはかなりのレベルに達する。アカデミーの教師から強く熱望され彼のバンドのメンバーになる。高校を卒業するとマイアミ大学でジャズとクラシック・パーカッションのプログラムを学び、約1年後にウィントン・マルサリスの提案で、彼の父親であるエリスが教鞭を取っているバージニア・コモンウエルス大学に入る。
15歳でセミプロとして活動を始めてから、ベティー・カーター、エリス・マルサリス、ウィントン・マルサリス、ジャッキー・テラソン、ロバータ・フラック、ディジー・ガレスピー、ダイアン・リーブス、サイラス・チェスナット、スティーヴン・スコット、ステップス・アヘッド、マイク・スターンなどのツアーやレコーディングに参加。
斬新さと瞬発力にとみ、その卓越したセンスであらゆる音楽的スタイルに対応できるドラマーとしてトップクラスに位置する。(Music@勝戸倶楽部コノヒト第8回: Clarence Pennより抜粋)