2023年の20枚!

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Allison Miller / アリソン・ミラー/ No,001

フォーキーで素朴なアメリカーナ・サウンドに施された現代的なアンサンブルとリズムの躍動!
Contemporary ensembles and rhythmic vibrancy applied to a folky, rustic Americana sound!

Allison Miller / Rivers In Our Veins / 2023年
アリソン・ミラー / リヴァー・イン・アワ・ヴェインズ

Drums, Percussion, Vibraphone – Allison Miller
Acoustic Bass – Todd Sickafoose
Piano, Accordion, Electric Piano – Carmen Staaf
Trumpet – Jason Palmer
Clarinet, Contra-Alto Clarinet – Ben Goldberg
Violin – Jenny Scheinman
Tap Dance – Byron Tittle, Claudia Rahardjanoto, Elizabeth Burke, Michelle Dorrance, Orlando Hernandez

さて、本年も始動。

まずは人気のドラマー、アリソン・ミラーの2023年の作品。
これ聴いたのが年末だったから、オイラとしては不覚。
素晴らしい作品で、遅ればせながら23年の20枚に選定。

「アルバムは、2つの芸術基金団体から依頼を受けて制作されたもので、アメリカの多くの河川と流域を保護することに注意を喚起するための12曲からなる作品」らしい。

メンバーは、ベースがトッド・シカフース。
ピアノは、息のあったカーメン・スターフ。
トランペットは、ジェイソン・パルマ―。
クラリネットに、ベン・ゴールドバーグ。
バイオリンで、ジェニー・シャインマンという布陣。

12の楽曲には、クラリネット&バイオリンという郷愁を誘う組み合わのフォーキーで素朴なアメリカーナ・サウンドが散りばめられる。
しかし、そこにコンテンポラリーなジャズのアンサンブルが施され、
懐かしさとともに新鮮さを味あわせてくれる。
そして、なにより全編にみなぎる躍動感と楽しさに胸躍る。

また、数曲ではタップダンスとのコラボレーションがなされ、
新たなパーカッション・プレイヤーが加わったかのようなリズム効果は、
ドラマー、パーカッショニストとしての幅広く活躍するミラーならではのアイデアが光る。

アルバム1枚を通してコンセプトが浮かび上がるような統一感がありながらも、
まったく堅苦しくなく、驚きと喜びに満ちている。

アリソン・ミラーのドラム・パーカッショニストとしての才能と、
作編曲者としての力量、リーダーシップなど総合力が結実した名盤だ。

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