爽快!クリス・ポッター流ジャズとファンクの融合。
The fusion of jazz and funk in the Chris Potter style is exhilarating!
Chris Potter / Underground / 2006年
クリス・ポッター / アンダーグラウンド
Tenor Saxophone – Chris Potter
Composed By – Chris Potter (tracks: 1, 3, 5 to 8)
Drums – Nate Smith
Electric Piano – Craig Taborn
Guitar – Wayne Krantz
Guitar – Adam Rogers (tracks: 6, 9)
現代ジャズドラマー列伝 ≪ ネイト・スミスの巻 ≫ 第2弾は、これ。
2006年リリース、クリス・ポッターの傑作 “ アンダーグラウンド ” 。
いきなりファンクなリズムにウネウネの変態ベースで幕開け。
と思ったら、このバンドはベース・レスなんだね、シンセ・ベースってことか。
メンツは、キーボードにクレイグ・テイボーン、ギターがウェイン・クランツ&アダム・ロジャーズ、そしてドラムがネイト・スミスという布陣。ベース・レスの変則カルテット。
きのう紹介したデイブ・ホランド・クインテットのようにテクニカルな変拍子の曲が多く、全体としてM-Baseの影響が大きく感じられる。
全員が何でもできる手練集団で、新たなジャズを創ってやるという気概が伝わってくる。
強烈なファンクネスはあるけど、
ギターとキーボードの織りなす世界は浮遊感と彩りをまとって万華鏡のようなサウンド。
エレクトリック・マイルス・バンドにもっと柔軟性と透明感をあたえたような独自の世界を構築してる、めっちゃカッコよし。
曲調も様々で飽きないし、テナー1本のクリス・ポッターがまた、いい。
ラストの “ Yesterday ” には驚き!
かつてカヴァーされたどの “ Yesterday ” よりもセンスあると納得。
やっぱ、スゲーや!クリス・ポッター。
爆音で楽しみたい2000年代の進化形ジャズファンク。
Nate Smith / ネイト・スミス
– 1974年、バージニア州チェサピーク生まれ –
11歳でドラムを始め、ロックやファンクミュージックに影響を受ける。16歳のときアート・ブレイキーを聴いてジャズに興味を持つようになる。大学では、メディアアートとデザインを学び、在学中国際ジャズ教育協会の会議で演奏し、そこでベティ・カーターに出会いブルーノートでのレコーディングに参加。 その後、カーペンター・フェローシップ・プログラムのメンバーとしてバージニア・コモンウェルス大学院で学びデイヴ・ホランドと出会い、2003年に彼のクインテットに参加。
その後、サックス奏者クリス・ポッターのグループに参加し、以来ラヴィ・コルトレーン、ホセ・ジェームス、ニコラス・ペイトン、ジョン・パティトゥシ、アダム・ロジャース、レジーナ・カーター、マーク・ド・クライヴ=ロウ、ライオネル・リエケなどと共演。
ミュート気味でタイト極まりないスネアとぶっといキックが特長のファンクなサウンド。多彩なリズム・トリックとキレッキレのグルーヴは、唯一無二のジャズ・グルーヴをつくり出す存在で、ジャズの枠を越えて多くのプレーヤーからコールのかかる人気者。