UK Jazz

Sons Of Kemet / Black To The Future / 2021
サンズ・オブ・ケメット / ブラック・トゥ・ザ・フューチャー / No.3213

プリミティヴというより、むしろ都会的なクールネスを感じさせるアルバム。
Rather than being primitive, the album has an urban coolness to it.

Sons Of Kemet / Black To The Future / 2021

Alto Saxophone – Cassie Kinoshi
Trombone – Nathaniel Cross
Trumpet – Ife Ogunjobi
Tenor Saxophone – Steve Williamson, Kebbi Williams
Vocals – Joshua Idehen, Angel Bat Dawid, Moor Mother, Kojey Radical, D Double E
Drums – Edward Wakili-Hick, Tom Skinner
Tuba – Theon Cross
Woodwind – Shabaka Hutchings
Written-By – Shabaka Hutchings
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Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

ひさびさ、きょうはUKジャズ。
UKの台風の目、シャバカ・ハッチングス率いるサンズ・オブ・ケメットの最新作。

1曲目から激しい、ポエトリー・リーディングというかアジテートというか、ファイティング・トークが響き渡る。ああ、この激しさが続くのかなと聴くとそれ以降は、むしろいつもより穏やかなサンズの姿がある。

これまでの作品より少しテンション、テンポも落とし、木管楽器やチューバとのむしろ美しいアンサンブルを聴かせる様な内容だ。

ツイン・ドラムから繰り出される複雑なリズムのうえに乗っかるチューバのベースラインは、もちろん健在。
そのうえに組み立てられるクラリネット、サックス群、トランペット、トロンボーンのハーモニーは、

プリミティヴというより、むしろ都会的なクールネスを感じる。

魔術的な陶酔感はそのままに、より大人になったシャバカ・ハッチングスの作編曲能力がひかる1枚となっている。

リズムとアンサンブルの海に、踊ってよし、漂ってよし、瞑想してよし。
サンズ・オブ・ケメット、入魂の最新作はスルメ盤。

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