Clarence Penn

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Clarence Penn / クラレンス・ペン/ No,001

Clarence Penn / クラレンス・ペン
– 1968年ミシガン州デトロイト生まれ –

デトロイトで成長し、小学校3年生の時に最初のドラム・セットを手にした。
インターローシェン芸術アカデミーでレッスンを受け高校の高学年にはかなりのレベルに達する。アカデミーの教師から強く熱望され彼のバンドのメンバーになる。高校を卒業するとマイアミ大学でジャズとクラシック・パーカッションのプログラムを学び、約1年後にウィントン・マルサリスの提案で、彼の父親であるエリスが教鞭を取っているバージニア・コモンウエルス大学に入る。

15歳でセミプロとして活動を始めてから、ベティー・カーター、エリス・マルサリス、ウィントン・マルサリス、ジャッキー・テラソン、ロバータ・フラック、ディジー・ガレスピー、ダイアン・リーブス、サイラス・チェスナット、スティーヴン・スコット、ステップス・アヘッド、マイク・スターンなどのツアーやレコーディングに参加。

斬新さと瞬発力にとみ、その卓越したセンスであらゆる音楽的スタイルに対応できるドラマーとしてトップクラスに位置する。

Music@勝戸倶楽部コノヒト第8回: Clarence Pennより抜粋)

Makoto Ozone / The Trio / 1997
小曽根真 / ザ・トリオ

Piano – Makoto Ozone
Composed By, Arranged By – Makoto Ozone
Bass – Kiyoshi Kitagawa
Drums – Clarence Penn
Guest, Electric Guitar, Acoustic Guitar – John Scofield (Tracks: 2, 5, 7)

小曽根真 “The Trio” 、堂々のデビュー・アルバム!
Makoto Ozone “The Trio” Debut Album!

きのう紹介のケニー・ギャレット “Triology” でも活躍してた北川潔つながり、
1997年の小曽根真のピアノトリオ、デビュー・アルバム。

そう、現代ジャズドラマー列伝 ≪ Clarence Penn ≫ 第1弾としても最適なアルバムなのではなかろうか。クラレンス・ペンと言えば、小曽根真である。
小曽根真がついに自分の理想のトリオを持ったという歓びと、野心、希望に溢れた内容だ。

3人の溌剌としたプレイ。
そして、ゲストでそれに絡む(3曲)はギタリストのジョン・スコフィールド。

え、サックスじゃなくてギター ?!しかも、ジョンスコ?
な気はするけどレーベルの事情だろうか。
まあ、ジョンスコくらいのビッグ・ネームなら血気盛んな駆けだし3人なら「よろこんで!」だよね。ともあれ内容は、素晴らしい。
(後で判明した事実:「小曽根自身がジョンスコにオファーし、1日だけ空いていたオフ日にもかかわらずジョンスコは快諾し共演が実現した」ということらしい。へっ〜ステキ、ジョンスコ!)

この出来栄えのピアノ・トリオなら、
当時のNYのライブハウスでもかなりの人気モノだったのではないだろうか。

美しいメロディと、熱くよく動き回るサービス精神たっぷりの小曽根のピアノ。
重厚感あふれ、ここぞというところではなかなか唸らせるソロも披露する北川のベース。
そして、なんといってもクラレンス・ペンの卓越したドラミング。

ペンのそのタイトで美しい音色。
ここぞというタイミングで繰り出される圧倒的な手数。
そして、軽やかで絶品なブラシワークが冴えまくる。

また、胸を貸す立場のジョンスコも渋い。
いつにも増して、押しつぶしたような音色で2曲。
そして、めずらしいアコースティックでのリリシズムあふれるプレイを披露してる。

意気投合し結成間もない若き才能あふれる3人と油の乗りきったジョンスコ、
なつかしの「スイング・ジャーナル選定ゴールド・ディスク」アルバムなり。

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