イタリアン抒情+現代ジャズ最強リズム隊 = ピアノ・トリオの教科書!
Italian lyricism + the strongest rhythm section of contemporary jazz = A textbook of piano trio!
Enrico Pieranunzi / Permutation / 2012年
エンリコ・ピエラヌンツィ / パミュテーション
Piano, Composed By – Enrico Pieranunzi
Bass – Scott Colley
Drums – Antonio Sanchez
きょうも現代ジャズドラマー列伝 ≪ アントニオ・サンチェスの巻 ≫ で、第6弾。
これは、イタリアのピアニスト大御所エンリコ・ピエラヌンツィのアルバム。
ベースにスコット・コリーそしてドラムにアントニオ・サンチェスという最強リズム隊を招いてのニュー・トリオ。
ピエラヌンツィはピアノ詩人と呼ばれるように抒情的なピアノが特徴。
ロマンティックかつドラマチックが止まらない人。
その人がこのド強烈コンビと組む!とメンツだけでワクワクもの。
サウンドは、なるほどアグレッシブ。
パーカッシブかつドラマティック。
4ビート主体だけど、もちろんシンバル・レガート(チーン・チキ・チーン・チキ)主体ではない。曲中でもどんどんリズムが変化するこのコンビならでは。
ピエラヌンツィのピアノもいつになく強いタッチでガンガン攻める。
サンチェスと呼応する左手の動きが堪らない。
もちろん、ときおり美しいバラードを挟んで、バランス感覚もバッチリだ。
かっ飛ばして、しっとり。かっ飛ばして、しっとり。
ピアノ・トリオ王道中の王道、教科書的1枚。
エンリコ・ピエラヌンツィのアグレッシヴな一面、
そして、サンチェスの王道ピアノ・トリオ・スタイルでのドラミングが楽しめるご機嫌な1枚。
Antonio Sánchez / アントニオ・サンチェス
– 1971年、メキシコ、メキシコシティ生まれ –
5歳でドラムを始め、10代初頭にはすでにプロとして演奏を始める。
1993年にメキシコ国立音楽院でクラシック・ピアノの学位を取得後、ボストンに移りバークリー音楽大学で学ぶ。さらにニューイングランド音楽院に進み卒業。1999年にニューヨークに進出、2001年よりパット・メセニ・グループの一員として8枚のアルバムに参加、うち3枚でグラミー賞を受賞。
そのほか、チック・コリア、クリス・ポッター、デビッド・サンチェス、ジョン・パティトゥッチ、ダニオ・ペレス、ケニー・ワーナー、アビシェイ・コーエンなどなど様々なアーティストと共演を果たし、自らのリーダー・アルバムでも高い評価をえる現代最高峰のドラマー。