2024年の20枚!

Shabaka / Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace / 2024年
シャバカ/ パーシヴ・イッツ・ビューティ・アクノレッジ・イッツ・グレイス

尺八を吹くということは、瞑想なんだ byシャバカ
Playing the shakuhachi is meditation, by Shabaka.

Shabaka / Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace / 2024年
シャバカ/ パーシヴ・イッツ・ビューティ・アクノレッジ・イッツ・グレイス

Clarinet, Shakuhachi, Bamboo Flute, Flute, Quena, Saxophone– Shabaka Hutchings
Drums – Nasheet Waits (Tracks: 1, 10), Marcus Gilmore (Tracks: 7)
Bass – Esperanza Spalding (Tracks: 6, 7), Tom Herbert (Tracks: 7)
Percussion – Carlos Niño (Tracks: 1, 5, 7, 10)
Piano – Jason Moran (Tracks: 1, 10), Nduduzo Makhathini (Tracks: 5)
Harp – Brandee Younger (Tracks: 2, 6, 8), Charles Overton (Tracks: 2, 3, 4, 6, 8, 11)
Violin, Viola, Cello – Miguel Atwood-Ferguson (Tracks: 2, 8)
Vocals – Moses Sumney (Tracks: 3), Saul Williams (Tracks: 4), Elucid (Tracks: 6), Laraaji (Tracks: 7), Eska (Tracks: 8), Lianne La Havas (Tracks: 10), Anum Iyapo (Tracks: 11)
Synthesizer – Surya Botofasina (Tracks: 5)
Electronics – Chris Sholar (Tracks: 6)
Electric Piano, Produced By – Floating Points (Tracks: 7)
Drone Flute – André 3000 (Tracks: 7)
Guitar – Dave Okumu (Tracks: 7)
Mridanga – Rajna Swaminathan (Tracks: 9)

前回紹介のアマーロ・フレイタスス “Y’Y” で、
シャバカ・ハッチングスの近況に触れたので、
このアルバムを紹介しない訳にはいくまい。

24年度の事件といっても過言ではない衝撃作、シャバカ・ハッチングスの最新作だ。

あの激しくアジテートするようなサックス・プレイがトレードマーク、
KINGと呼ばれる男が、クラリネット、尺八や竹笛やフルートに乗り換えた。
しかも、シャバカの本気度は尺八用の竹を日本で切るところからもマジでマジ

肝心のサウンドの方は、まあ一聴してもらえば分かりやすい。
スピリチュアルというかメディテーション方向に180度舵を切っている。
ただ、King シャバカが作り出す世界は、
そこいらに転がる安いヒーリング・ミュージックとは次元が2つも3つも違う。

そのことは、参加メンバーからもうかがえる。
ドラムでナシート・ウェイツにマーカス・ギルモアが参加。
ベースでは、エスペランサ・スポルディング。
パーカッションで、カルロス・ニーニョ。
ハープには、ブランディー・ヤンガーとチャールズ・オーヴァートンの2名。
エレピ&プロデュースにフローティング・ポインツまで名を連ねてる。

緻密に設計された図面の上にナチュラルなインプロ、
あるいはインタープレイが折り重なって描き上がる絵画は、まさしく極楽浄土。
次元を超えた美しさが存在する。

「僕が尺八を学ぶ上での最大の関心事は、いかに緊張感なくエネルギーを生み出すか。言い換えるなら、真っ直ぐな音を出すためには緊張感が不要という一種の逆説だ。真っ直ぐな姿勢で、その姿勢を保ちながらも、緊張から自身を解放し、エネルギーを生み出せるか。静止しながらも動きがある……太極拳や気功なんかもそうだけど、エネルギーの流れをいかに緩やかにある方向に向かわせるか、ということが必要なんだ。一定の姿勢を保ちながらも、その姿勢に自分が閉じ込められるのではなく、その中で流れを作ること」(rollingstonejapan.comより抜粋)


上記の記事からは、
決して癒やしのための音楽ではない明らかな意図がシャバカの中には存在するらしい。
覚醒したシャバカの紡ぐストーリーとメッセージを受け取るのだ!(なんつて)

サックス奏者としての活動を停止しフルート類や尺八に集中するとか聞いたけど、
ちゃっかり1曲だけサックスもちゃんと吹いていて一安心。
まあ、そのうちさらなる音楽性の幅を身に着けてサックスもドカンとやってくれるだろう。

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