Saxophon player's albums

Terrace Martin’s Gray Area Live at the JammJam / 2020年
テレンス・マーティン・グレイ・エリア・ライヴ・アット・ザ・ジャムジャム / No.3083

ケンドリック・ラマ―やスヌープ・ドッグとの仕事で知られるプロデューサー・サックス奏者テラス・マーティンのガチ直球ジャズ。ポーニッシュとブルーナーとクランブリーのリズム隊が怒濤のグルーヴでサポート。

Terrace Martin’s Gray Area Live at the JammJam / 2020年

Saxophone – Terrace Martin
Bass – Joshua Crumbly
Drums – Ronald Bruner Jr.
Featuring, Alto Saxophone – Ben Wendel
Featuring, Tenor Saxophone – Kamasi Washington
Featuring, Trumpet – Maurice Brown
Keyboards – Paul Cornish
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆

きのう紹介の “ R+R=Now ” でも、ロバート・グラスパーとともに重要な役割を演じるテラス・マーティン。プレイヤーとしてよりもプロデューサーとして有名かもしれない。

テラス・ジャマール・マーティン(1978年12月28日生)は、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス出身のミュージシャン、ラッパー、シンガー、ソングライター、レコードプロデューサー、俳優。
ケンドリック・ラマー、スヌープ・ドッグ、ザ・ゲーム、バスタ・ライムス、スティービー・ワンダー、チャーリー・ウィルソン、ラファエル・サーディック、YGなど、音楽業界の著名なアーティストのレコードをプロデュースしていることで知られている。マーティンはマルチ奏者で、その音楽制作はファンクやジャズからクラシックやソウルまであらゆるものを体現してる。(wikipediaより抜粋)
ケンドリック・ラマーの『To Pimp A Butterfly』プロデュースでグラミー5冠。スヌープ・ドッグ作品の常連であり、ハービー・ハンコック制作中のアルバムにもプロデューサーとして参加。

まず上の動画を観てほしい。
こんな状況で録られたものが、配信オンリーとはいえアルバムになることに驚く。

さて内容だけど、これが凄い。
やる気、あるような無いようなサックスソロの1曲目だけど、その後から怒濤の直球が続く。

音のデカさと手数の多さで有名なロナルド・ブルーナーjrのドラミングに、まず魅せられる。
ベーシスト、ジョシュア・クランブリーとの強靱なグルーヴ。そして、エレピで絡むコール・ポーニッシュがまたいい。

オーセンティックなアコースティックのドラムとベースそれにエレピというリズム隊。しかも、4ビートで、ここまで心拍数上がるとは思いもしなかった。この3人素晴らしい。

3曲目は、一転コール・ポーニッシュの美しくアンビエントなエレピでのバラード。

そして4曲目、プリミティブで印象的なベースのリフで始まるナンバーで、カマシ・ワシントン登場。
カマシの熱いソロの後は、ポーニッシュのソロだけど、それはドラムソロとも呼べるようなポーニッシュとブルーナーとクランブリーのまさにインタープレイで、激アツ。

ラスト5曲目(これミニアルバム)、シンプルなブルース・ナンバーでは、ベン・ウェンデルまで絡む。
いや〜楽しい。

どの曲も、ちょっとリハーサルしただけのような、凝った仕掛けなんかさほどないような楽曲なのに、それでも目が耳が離せないし、楽しい。まさしくジャズだ。これ聴くと、まだまだジャズの本国アメリカの層の厚さというか、圧倒的な力量を感じざるを得ない、凄い。

もう1回言うけど、ポーニッシュとブルーナーとクランブリーの3人が、めっちゃいい。
もっと作り込んだ作品もぜひ聴いてみたい若手だ。

↓ それから、このライブ方式どうよ!羨ましい。
ジャズの技術を知りたい人にも、ジャズをもっと身近に体感人にも、うれしいよね。
それにジャズをよくわからない人(耳がヴォーカルしか聴く習慣のない人)に、バンド全員の音をよく聴くことが大切だということを体感してもらうのには、とてもよいと思うのだ。

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