Piano Trio

Reuben Brandley / Cthulhu Rising / 2015年
ルーベン・ブラッドリー / クトゥルフ・ライジング

たった3人が創り出す壮大な叙事詩!
A grand epic created by just three men!

Reuben Brandley / Cthulhu Rising / 2015年
ルーベン・ブラッドリー / クトゥルフ・ライジング

Drums – Reuben Brandley
Bass – Matt Penman
Piano – Taylor Eigsti

きょうは、ちょっと変わったアルバムの紹介。

まず、ルーベン・ブラッドリーはニュージーランド在住ウェリントン出身のドラマー。
そんな彼が、同じくニュージーランド出身でNYで活躍するベーシストのマット・ペンマンとピアニストのテイラー・アウグスティを招聘して制作したのが、このアルバム。

そして、”Cthulhu Rising” とは、20世紀初頭のアメリカ合衆国のパルプ雑誌小説家H・P・ラヴクラフトの作品群 “Cthulhu Mythos” (クトゥルフ神話)の1つ。
H・P・ラヴクラフトに関しては、↓を参照。

ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890年〜1937年)は、怪奇小説・幻想小説の先駆者の一人。生前は無名だったが死後に広く知られるようになり、一連の小説が「クトゥルフ神話」として体系化された。
太古の地球を支配していたが、現在は地上から姿を消している強大な力を持つ恐るべき異形の者ども(旧支配者)が現代に蘇ることを共通のテーマとする。そのキャラクターの中でも旧支配者の一柱、彼らの司祭役を務め太平洋の底で眠っているというタコやイカに似た頭部を持つ軟体動物を巨人にしたようなクトゥルフが有名である。
ラヴクラフトの創造した怪神、異次元の神、神話体系は世に広まり、現代のコリン・ウィルソンたちや「SF宇宙冒険物」に大きな影響を与えている。ゴシック小説やエドガー・アラン・ポーなどの系譜に連なる、独特な恐怖小説や先駆的SFの作者として近年顕著に再評価されつつある。

なるほど、ジャケット・デザインは、パルプ雑誌の雰囲気を出したものなのね。

ルーベン・ブラッドリーは、このクトゥルフ神話を音楽アルバムとしてカタチにした。
まあ、オタクというか変わり者だ。
でもマット・ペンマン&テイラー・アウグスティという人選は、大正解。

このオドロオドロしい世界観をたった3人で描ききっている。
ドラマーである彼の作編曲能力とテクニックもさることながら、
3人のインタープレイが、凄まじい。
豊潤な想像力とジャズを通した創造力の高密度な融合。

オイラ的には、テイラー・アウグスティを最近聴いてないな〜な気持ちに、
十分答えてくれる発見だった。
ペンマン&アウグスティの冴えが、たっぷりと味わえる名盤。

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