An irregular trio / 変則トリオ

Paul Motian / Sound Of Love ( Winter & Winter ) / 1995年
ポール・モチアン / サウンド・オブ・ラヴ

自由に泳ぎ回りながらも同時にその空間を拡張してゆくフリーゼルのギター!
Frisell’s guitar swims freely and at the same time expands its space!

Paul Motian / Sound Of Love ( Winter & Winter ) / 1995年
ポール・モチアン / サウンド・オブ・ラヴ


Drums – Paul Motian
Tenor Saxophone – Joe Lovano
Guitar – Bill Frisell

たまには、90年代のアルバムでも。
先日紹介の変則トリオ、アンブローズ・アキンムシーレ「オウル・ソング」でも中心的役割を演じてたビル・フリーゼルの元祖的ベースレスのポール・モチアン・トリオから、もっとも親しみやすい1枚を。1995年のヴィレッジヴァンガードでのライヴだ。

1曲目は、モンクらしい楽曲に思わずニヤリ。
そして、エリントンらしい美しいバラードへ。
そのあとオリジナルで、フリーぽかったり、それ以降の彼らのスタイルを彷彿させる曲へと続いてゆくけど、まだまだ楽曲の輪郭もハッキリしていて、3人の持ち味もくっきりと味わいやすい。

2000年代に入ってからこのメンバー、ECMでの浮遊感ただよう幽玄な世界に入ってゆくけど、グルーヴ感の如実なこの頃はやはり楽しい。

このアルバムでのフリーゼルのギターは、
ビバップをやっても、非ジャズギターというかやはり卓越した個性を感じざるをえない。
自由に泳ぎ回りながらも同時にその空間を創造してゆくというか拡張してゆく。
このアルバムから4半世紀以上が過ぎた今でも、まだまだその個性は時代に求められている。

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