Pat Martino

Pat Martino / Formidable / 2017
パット・マルティーノ / フォーミダブル / No.4153
LegendarySeries / Pat Martino
レジェンダリー・シリーズ / No.017

数奇な運命の天才ギタリスト、マルティーノの白鳥の歌。
The swan song of Martino, a guitar prodigy with a strange destiny.

Pat Martino / Formidable / 2017

Guitar – Pat Martino
Drums – Carmen Intorre
Organ – Pat Bianchi
Tenor Saxophone – Adam Niewood (Tracks: 1 to 3, 5, 7, 9)
Trumpet – Alex Norris (Tracks: 1 to 3, 5, 7, 9)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Relaxing / まったり度 ☆☆☆
Bluesy / ブルーズィ度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Modern Contemporary / 本流回帰度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

金曜日を締めるのは、2021年に亡くなったギター・レジェンド、パット・マルティーノだ。

いや〜このジャケットウケる、クリソツ。
また、このライオンが、
マルティーノの存在の孤高さ、
あるいは壮絶なギタリスト人生をも暗示するようで、
なかなか興味深い。

ちょっと厳めしい雰囲気が出てるけど、
アルバム内容は、いたってご機嫌で気持ちいい。

2管編成、トランペットのアレックス・ノリスとテナーサックスのアダム・ニーウッド。
それにドラムがカルメン・イントーレでベースレスで、オルガンのパット・ビアンキというメンバーだ。

端っからいい調子だし、2管の絡みに気分が上がる。
もちろん、マルティーノのギターはよどみなく歌うし、
なんと言ってもビアンキのオルガンが心地いい。

全編通し、ブルージーな雰囲気で、よくスウィングしてる。
いつまでも聴いていたいような音色と転がるフレーズ。
チーム・ワークも申し分なし。

結成7年、世界中をまわったメンバーでの11年ぶりのアルバムがこれだった。
なるほど、アウンの呼吸での演奏は、なるほど納得だ。

 「一瞬の中にだけ、リアリティはある。だからその一瞬に全力で集中する。過去も、未来も、あらゆるツールも、その一瞬に存在しないものは重要ではない」

脳動脈瘤で倒れ、すべての記憶を失ってから、再びキャリアを取り戻した不死鳥。
ギターを2度マスターしたオトコ、 パット・マルティーノ。

そんな彼だからこその上の説得力ある言葉だ。
しかし、聴こえてくるのは、どこまでも優しいく歌いまくるギター。

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