UK Jazz

London Brew / 2023年
ロンドン・ブリュー

熱いぜ!ロンドン。マイルス・デイヴィス『Bitches Brew』50周年を祝うセッション!
It’s hot! London. A session celebrating the 50th anniversary of Miles Davis’ Bitches Brew!

London Brew / 2023年
ロンドン・ブリュー

Drums, Percussion – Dan See, Tom Skinner
Electric Bass, Double Bass – Tom Herbert
Electronics – Benji B
Guitar – Dave Okumu
Guitar, Electronics – Martin Terefe
Piano, Synth – Nick Ramm
Saxophone, Flute – Nubya Garcia
Saxophone, Woodwind – Shabaka Hutchings
Synth, Melodica – Nikolaj Torp
Tuba – Theon Cross
Violin, Electronics – Raven Bush
Producer – London Brew, Martin Terefe

ひさしぶりにUKジャズいってみようかな!
まず先頭は、“London Brew” から。

ロンドン・ブリューは、12人のイギリスのジャズ・ミュージシャンからなるバンド・プロジェクト。マイルス・デイヴィス “Bitches Brew” 50周年を祝うバービカン・センターでのコンサートのために生まれたらしい。
コロナ禍でコンサートは中止になったけど、セッションはアルバムへと昇華した。

シャバカ・ハッチングスやヌバイア・ガルシア、トム・スキナー、テオン・クロスらで、ロンドンのスタジオで3日間で12時間以上のセッション音源を収録した堂々の2枚組だ。

アルバムの成り立ちは、マイルスのそれとは大きく異なるけど、
その火傷しそうな熱さを伝える点においては、“Brew” を語る資格あり。

曲の始まりと終わりを決める以外は全く編集せずにミックスされたという録音は、
ロンドンのジャズシーンを牽引してきた彼らの演奏力、反応力、即興的な編集力、
そして何より熱いハートを伝えてくる。

こいつを爆音で脳内に流し込めば、大概のモヤモヤに立ち向かう勇気が出るってもの。
隆盛を極めるロンドンJAZZシーンだからこそ、なし得た企画。
その層の厚さと、勢いと熱さを体感できる大作。

ジャケット・アート・ワークもまた秀逸。
マイルスの鋭い眼光を感じさせつつも細部に宿るロンドンらしさは、
コンセプトをよく体現している。

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