Trumpet player's albums

Alex Sipiagin / Moments Captured / 2017年
アレックス・シピアギン / モーメンツ・キャプチャード / No,3141

ジャケットからは、まるで想像のつかないサウンドが展開。
アレックス・シピアギンの新境地、ジョン・エスクリートのシンセ・プレイに刮目!

Alex Sipiagin / Moments Captured / 2017年

Trumpet, Flugelhorn – Alex Sipiagin
Alto Saxophone, Soprano Saxophone – Will Vinson
Tenor Saxophone – Chris Potter
Acoustic Bass, Electric Bass – Matt Brewer
Drums – Eric Harland
Synthesizer, Electric Piano, Piano – John Escreet
Vocals – Alina Engibaryan (Tracks: 2,5)
Written-By – Alex Sipiagin, Alina Engibaryan (Tracks: 2)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆

さて、きょうもクリス・ポッター繋がりでアレックス・シピアギン2017年のアルバムを紹介。

こんどは、きのうのアルバムの2管体制とは違って、アルト・サックスのウィル・ヴィンソン、そしてピアノ・キーボードのジョン・エスクリートが加わっている。そしてベースがマット・ブルーワーでドラムは替わらずエリック・ハーランドという布陣。

ああ、また得意の3管体制に戻ったな、なんて聴き出すと予測を大きく裏切る展開に驚かされる。
ジョン・エスクリートは、ピアノ&エレピ&シンセを使いこなし、なんとヴォーカル曲(アリーナ・エンギバーヤン)まであった。

しかもだ、オシャレ路線か ?! と思いきや、
オシャレな雰囲気をジョン・エスクリートがエレピで醸しつつも、徹底的に3管してるのだ。いや、場面によっては、さらにエスクリートのシンセまでも激しく絡んでて4管のように聞こえたりもする。また、ポッターの激しいソロをエスクリートがユニゾンでなぞる部分など官能的とも言える見せ場だ。

その圧倒的なアンサンブルの美しさと、怒濤の迫力、グルーブが
これ、ありそうで無かった、新しい!」と新鮮な説得力を持っている。

やるな〜!シピアギン。
テクニックは申し分ないし、いい曲書くし、アイディア豊富だし、アレンジの力量も半端ない。

メンバー全員の力量は言うまでもないけど、特にジョン・エスクリートには驚いたし、
こりゃいいアルバムに当たったとうれしくなる。

かえすがえすも、そんな空気を1ミリも伝えていないジャケット・デザインが悔やまれる。
(シピアギンは、長髪をバッサリ切って爽やかになってけど)
いや、これ名盤!

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