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Theon Cross / Intra-I / 2021
テオン・クロス / イントラ-アイ / No.4137

チューバという楽器の可能性を再定義するオトコ、テオン・クロス!
Theon Cross, the geek who redefines the possibilities of the tuba instrument!

Theon Cross / Intra-I / 2021

Performer – Theon Cross
Producer – Emre Ramazanoglu, Theon Cross
Written-By – Adeola Badejo (Tracks: 4), Antoine Gittens-Jackson (Tracks: 9), Emre Ramazanoglu (Tracks: 5), Nyasha Ngondonga (Tracks: 3), Oren Marshall (Tracks: 10), Remi Graves (Tracks: 1), Theon Cross, Wayne Francis (Tracks: 4)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Flavor Flavor / カリビアン度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Relaxing / まったり度 ☆☆☆
Caribbean / スピリチュアル度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆

きのう紹介のシャバカ・ハッチングスとも関係深いヒト。
彼の率いるサンズ・オブ・ケメットのメンバーとして注目を浴びるチューバ奏者テオン・クロス、2021年のアルバム。

自身のルーツをテーマにダブ、ヒップホップ、ソカなどアフロからカリビアン・ディアスポラと関わりの深い音楽とジャズとを融合させた1枚。

まずは、ふだんあまり触れることないチューバの響きにグッとくる。
そしてチューバと電子音とのからみや、
あるいはチューバ自体への多彩なエフェクター処理による初めて聴く音空間に耳をそばだててしまう。

これまでに聴いたことあるような
チューバの重低音でグイグイ・ゴリゴリ押しまくる音楽ではなく、
まさかのチューバでの多重録りでのサウンド構築。
それが、けっして重たくも、うっとうしくもならず、むしろ心地よい。
チューバの表現力の幅に驚く。

まったく力押しではないのに攻めまくってる。クールだぜ、カッコいい。
ヴォーカルを入れるのも初めてかもしれないけど、
歌ものというより、スポークン・ワードやラップをフィーチャーしたカリビアン・ジャズ。

祈りのような、癒やしのような優しさと、さざ波のような心地よいヴァイブス。
父に捧げられたレクイエムもまた格別だ。

ヴォイス・ゲストの他は、ドラマーであるエムレ・ラマザノグルとほぼデュオで創りあげられたアルバムだけど、ラストの “ Universal Alignment ” は、 “ Sons Of Kemet ” の前任チューバ奏者オーレン・マーシャルとのチューバ・デュオで締めくくってる。これまた白眉。

軽快ながらも哀愁をたたえ、赦しと癒やしと鎮魂のメロディ。
2人で創りあげたとは思えないような美しき大作。

チューバという楽器の可能性を再定義するオトコ、テオン・クロス。
ついてゆきまっせ!

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