Guitar player's albums

Gilad Hekselman / Homes / 2015
ギラッド・ヘクセルマン / ホームズ / No.4022

極上のインタープレイ、円熟度ますギラッド・ヘクセルマンのギター・トリオ。
Gilad Hekselman’s guitar trio has grown in maturity, with superb interplay.

Gilad Hekselman / Homes / 2015

Guitar – Gilad Hekselman
Bass – Joe Martin
Drums – Jeff Ballard (Tracks: 3, 10), Marcus Gilmore (Tracks: 1 to 9, 11, 12)
Voice – Katie Lower (Tracks: 7)
Composed By – Gilad Hekselman (Tracks: 1 to 7, 12)
Producer – Gilad Hekselman
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Dreamy / ドリーミー度 ☆☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Relaxing / まったり度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

さてイスラエル出身のギタリスト ギラッド・ヘクセルマンのアルバムをもう1枚。

こちらは、2015年の作品。
ホームズと名付けたからは原点回帰的なアルバムか。

メンバーは前回同様、リズム隊が、ドラムのマーカス・ギルモアとベースのジョー・マーチンで、今回はサックスなしのトリオとなる。
ただし、2曲だけジェフ・バラードが叩いてる。

トリオでの演奏は、デビュー作以来じつに10年振り。
今回は、いたって静かな演奏。
エフェクターを使ってないワケではないけど、極めてナチュラルなトーンが主体で、アコースティックもある。ギンギンに歪んだ音での咆哮など皆無だ。

しかしながら、積み重ねてきたキャリアが確実にたわわな果実を実らすように、
3人のあうんの演奏は、成熟度高く味わい深くスリリングだ。

トリオとは言え、ときおりヴォイスが加わったりシンセを使っていたりするけど、
あくまでもトリオ演奏をうっすらと味付けするような使い方しかされていない。

ただ3曲目の “ KeeDee ” は、ツインドラム。
2つのドラムとベースの織りなす緊張の上に、重ねていくヘクセルマンの高速のフレーズにゾクゾクする。

バド・パウエル2曲、変則ブルース(たぶん)あり、牧歌的な沁み曲あり、
得意の浮遊&無調整な曲ありと飽きさせない。

メセニーの “ Last Train Home ” も飛び出すけど、
これがまた、ベースレスでのドラムとのデュオ。

ジョン・レイモンドとの変則トリオでのアルバム・リリースが2016年だから、
このアルバムで、ちょっとした試しというか実験をしたのかも知れない。
ベース音を挟みながらのリードが、おもしろい。

めちゃ熱く弾きまくるスタイルではないけど、
聴けば聴くほど、楽しめる激シブ・アルバムだ。

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