6人の凄腕ドラマーを起用したアルバム。ペッター・エルドのプロデュース手腕、作編曲の能力が大いにひかる1枚。エディション・レコードから。
This is an album that features six amazing drummers. Petter Eldo’s producing, composing and arranging skills really shine through on this album. From Edition Records.

Petter Eldh / Projekt Drums vol. 1/ 2021Petter Eldh
Double Bass, Electric Bass, Guitars, Synthesizers, Rhodes – Petter Eldh
Drums – Savannah Harris
Drums – Eric Harland
Drums – Richard Spaven
Drums – Nate Wood
Drums – Gard Nilssen
Drums – James Maddren
Trombone – Johannes Lauer
Flute, Piccolo Flute – Jonas Kullhammar
Flute – Per “Texas” Johansson
Tenor Saxophone, Clarinet – Otis Sandsjö
French Horn – David Byrd-Marrow
Alto Saxophone, Flute, Piccolo Flute – Wanja Slavin
Piano – Kit Downes
Keyboards, Rhodes – Niels Broos
Marimba, Vibraphone, Percussion – Mascha Juno AKA Maria Schneider
Harp – Kathrin Pechlof
Guitar – Reinier Baas
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうは、先週金曜に紹介した規格外のサウンド、スウェーデン出身ベルリンを拠点に活動しているベーシスト ペッター・エルドの最新作。
これは、ちょっとビックリした、凄い。
エルド、レーベルをUKのあのエディションに移籍。
アルバム・タイトル通り、6人のドラマーを招いて1曲ずつ演っているという企画もの。
そして、その6人が、
サヴァンナ・ハリス、
エリック・ハーランド、
リチャード・スペイヴン、
ネイト・ウッド、
ガード・ニルセン、
ジェームス・マドラムというメンツ。
ご存じのとおりハーランド、スペイヴン、ウッドの3人はすでに名の知れ渡った弩弓の達人。
そして、残り3人も気鋭の若手ドラマーだ。
1曲目の第1音から胸が高鳴るような期待感。
2曲目も同じ調子かと聴いていると、鮮烈なサックスのソロ。
どの曲もポリリズミックで、リズムの遊び、仕掛けが満載。
リズム隊と絡み合いながらのパーカッシヴなブラスセクションが特徴的。
色鮮やかなシンセ、ピアノ、エレピ、ギターもなかなか素晴らしい。
これは、もうラージ・アンサンブルといって差し支えない内容。
オイラ的には、ネイト・ウッドが叩く4曲目 ↓ が、出色。
ペッター・エルドは、じつにおもしろい曲を書くし、どの曲もポップでメロディック。
北欧の感覚とUKの個性とUSの粘っこさが、あるいはR&Bやプログレやエレクトロ、クラシックの要素がない交ぜになった新たなサウンド。
エルドのプロデュース能力、作編曲の手腕が大いにひかる1枚。
かれは、これからがまだ伸びしろ大きそうだし、ますます今後に期待大。
ほんとエディション・レコードからは目が離せない。
レーベルの力も大いに感じさせるアルバムだ。