
ギター優等生のサウンドが大きく変化。
ラーゲ・ルンドのダークなファンタジー “ Terrible Animals ”!
Guitar, Effects – Lage Lund
Piano – Sullivan Fortner
Bass – Larry Grenadier
Drums – Tyshawn Sorey
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Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
完全に不覚った。ラーゲ・ルンドの最新作はノーマークだった。
ラーゲ・ルンドは、78年生まれ、ノルウェー出身のギタリスト。
リーダー作も何作か出してるけど、これまでの作品は比較的オーソドックスな作りでサウンドの方もアコースティック中心だった。
今回の作品もジャケットのデザインから、前回踏襲スタイルだろうと聴いていなかった。スゲ〜この人上手いな!と思うけど楽曲自体にさほど魅力を感じなかった、ほんとスミマセン。
いや〜そのサウンドの変わりように驚いた。
まず、タイショーン・ソーリーのドポリリズミックなドラムが常に雨あられと降りそそいでる。
そして、これまでなかったエフェクターの使用。
ギター・プレイ自体の音色もだけど、シンセが鳴っているように効果音、環境音的な使い方でも積極的に導入してる。
楽曲に、不穏でダークな空気あるいはパーカッシブな効果をもたらしている。
曲自体は以外とシンプルな作りが多く4ビートの曲も結構あるし、ちょっとこれまで感じた小難しさも消え壮快ささえ感じる。
なんか、この作品で一気にコンテンポラリー・ジャズの最前線に躍り出てきた感じにワクワクする。
バンド・メンバーは、先述のタイショーン・ソーリーにピアノがサリヴァン・フォートナー、そしてベースがなんとラリー・グレナディア。
サリヴァン・フォートナーは、米国でもっとも権威あるダウビート誌2019年のライジング・スター・ピアノ部門の1位を獲得してる人。
そしてラリー・グレナディアは、チック・コリアやパット・メセニーなど数々の大物との共演でも有名、言わずと知れたブラッド・メルドー・トリオの1人。
申し分ないメンツを得て完成したラーゲ・ルンド・サウンド。
今後は目を離さないようチェックしよう。